自民党解体論

2020年06月08日 14:00

朝日新聞と毎日新聞の世論調査で内閣支持率がそれぞれ29%、27%と出たのが約2週間前。異様な落ち込みだったものの朝日と毎日の調査という自己都合の理由をつけてスルーしていたもののこの週末、他の世論調査も続々と判明しました。日経38%、NHK37%、読売40%など散々な結果になっています。

(写真AC:編集部)

(写真AC:編集部)

このブログのリーダー層は保守派も多いと認識しておりますが、過去の自民党擁護派も最近の内閣の動静にやや一歩引いてきているように感じます。肌感覚として岩盤層が少しずつ崩れているような感じでしょうか?日経には年齢が高いほど不支持率が高く60代が66%と報じています。これは大きな驚きです。2012年末に安倍内閣ができてから主要たる支持層は60代以上が突出していたのです。もしもこれが事実であれば自民党は極めて危機的状況にあるとみてよいでしょう。

コロナをはじめ、黒川氏や河井夫婦など目先の問題の対処振りだけとってもどうひいき目にみても合格点は差し上げられません。保守派はがっかりし、反自民派は気勢を上げる状況を見て取っています。NHKの調査では自民を支持する理由が「ほかの内閣よりよさそうだから」が55%を占めておりますが、これは消去法的であって、決して自民がよいと選んだわけではないのです。

私が一つ注目しているのは都知事選に出馬表明した小野泰輔氏であります。東大卒、熊本県副知事から都知事選を単独で目指した中で維新の松井代表の目に留まり、維新の推薦を得られることになりそうです。着目しているのはコロナで維新の吉村洋文大阪府知事の好感度アップから維新のイメージアップがありました。もともと維新は大阪だけと言われ、なかなか関東に支持基盤を広げることができなかったのですが、明らかに勢いがある中で小池百合子氏の出馬が確実視される中、どこまで票を伸ばせるのかであります。

仮に維新が時間をかけながら躍進した場合、自民党は今の強気の体制を維持できないかもしれません。それは確かに人材も多いし、役職経験者も多い、官僚との阿吽の呼吸もある点において「上手に運営できる」とみなされていますが、必ずしも他党が乗り越えられないものではないと考えています。

かつての民主党は自民党を全否定することから入ったのですが維新は必ずしも否定ではなく発展的変革という立場を取れます。日本人の考え方や価値観に関し、40歳代後半に断層が生じており、そこを境目に年齢が上の人と下の人ではかなりの相違がみられ、自民党のやり方に時代錯誤感が溢れていることもあります。

特に若い人は参加型と目的意識をもった政治に期待をする一方、自民の議員になるものなら下積みを何期かやって「君もそろそろやってみるかね?」といった年功序列型の古さが見て取れる点に閉塞感を感じてしまうのです。

私は以前、自民党を分けよ、と意見しました。後継の首相指名において誰も有力候補者がいない、そして挙句の果てに安倍4選案となればそれこそNHK調査ではないですが、「ほかの人よりよさそうだから」的な発想になってしまいます。今の自民の本来の強さが外向きから党内争いとベクトルが内向きになっていることに多くの人は気がついています。それ故に次期首相は公明の山口那津男代表というタブロイド的記事まで出てしまうのであります。

国民層が断層で二つに分かれているなら自民党もチームAとチームBに分けてしまい、それぞれで競わせればよく、連立で内閣の布陣はAとBで競わせたらどうでしょう?まるで芸能界的発想になりますが、競争の原理を考えればアリだと思うのです。

また今、野党に十分な力がないのも問題です。他に適当な政党がないというのは野党が与党の批判だけをして自分たちが何をしたいのか、明白な道筋を見せてこないからです。その点、維新は「おもしろいじゃないか?」と思わせるものがあります。案外地方政党といわれた野武士的なところが強さの秘訣なのかもしれません。

自民党を解体し二分化すれば国民を巻き込んだ大議論ができるでしょう。その時、やる気ある野党も必ず注目されることになります。そうやって日本全体の政治の在り方のボトムアップを図らないとこの国の政治はいつまでたっても昭和の政治から抜け出せない気がします。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2020年6月8日の記事より転載させていただきました。

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