アメリカ50州の名前の由来と有名人を紹介

2020年06月08日 17:00

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ユナイテッド・ステーツを合衆国と訳したのは中国人だった。ペリーが江戸幕府と結んだ神奈川条約(1854年)の漢文名称も「日本国米利堅合衆国和親条約」。日本人なら意味を分析してから訳すが、中国人は民衆が主権をもっているというので適当に漢字を当てはめたのだろう。合衆国では、ピープルズ・リパブリック、つまり、人民共和国という社会主義的なニュアンスになってしまう。

ユナイテッドというのは、英国をユナイテッド・キングダム、国際連合をユナイテッド・ネーションズとかいうときにも使うが、「連合」と訳しているから、アメリカ連合国とかアメリカ連邦というのが正しい訳だと思う。

それではステートだが、もともと、バージニアなど各州はクラウン・コロニー(王立植民地)と呼ばれていた。独立宣言のあとは、ステートとほとんどの州が名乗った。ただ、マサチューセッツ、ペンシルベニア、バージニア、ケンタッキーの4州は、コモンウェルス(共同体とでもいうのでしょうか)と名乗った。

独立宣言に加わったときの州は13でしたが、それが、1959年に加わったハワイまでで50州に膨れあがった。ほとんどは、領土拡大によるものだが、ヴァーモント州、メーン州とウエストバージニア州は分割によるものだった。

アメリカの国旗は、スターズ&ストライプス(星条旗)と呼ばれるが、星の数はそのときの州の数で、いまは50です。条(縞)は独立のときの13です。

州の名前は、言語で言うとアメリカ原住民の言語からが28と半数以上で、英語が13、そしてスペイン語が5、フランス語が2、その他が2。

外国語でも読み方は英語風に成ることもある。たとえば、サンフランシスコは、スペイン語のままだ。英語ならセントフランシス。それに対して、ロスアンジェルスは、英語読みのスペイン語。本来のスペイン語の発音ならロスアンヘレスだ。

フランス語の地名も多くある。ニューオリンズは、フランス語ではヌーベルオルレアンだったものが、英語風のつづりと読み方になったものだ。セントルイスは十字軍時代のフランスの聖王ルイ9世のことで、フランスではサンルイ。ルイジアナ州の州都で、日本人高校生がハロウィンで侵入者と間違えられて射殺された事件があったバトンルージュは綴りも発音もフランス語のままだった。

さて、今回、必要があって全米の50州の名前の由来と出身有名人を調べてみた。意外にいない州もあるものだ。ご指摘歓迎。

1.デラウェア州(Delaware、バージニア植民地初代提督の名)
1787年に最初に州が成立したのでファースト・ステートと呼ばれます。バイデン元副大統領の地元です。

2.ペンシルバニア州(Pennsylvania、英国人開発者名、1787年)
グレース・ケリーの出身地です。ピッツバーグはUSスチールの本拠地です。

3.ニュージャージー州(New Jersey、英仏海峡の島の名、1788年)
出身有名人には、歌手のフランク・シナトラがいます。

4.ジョージア州(Georgia、英国王ジョージ二世、1788年)
ジャッキー・ロビンソンは黒人大リーガー第一号です。

5.コネチカット州(Connecticut、現地語で長い川、1788年)
ラルフ・ネーダーやモルガン財閥の創始者が出身者です。

6,マサチューセッツ州(Massachusetts、現地語で大きな山の麓1788年)
ケネディ家の本拠でベンジャミン・フランクリンの出身地。

7.メリーランド州(Maryland、チャールズ一世王妃、1788年)
ベーブールースの出身地。ペロシ下院議長はボルチモア市長の娘。

8.サウスカロライナ州(South Carolina、英国王チャールズ一世、1889年)。
FRBバーナンキ議長の出身地、ヘイリー元国連大使はここの知事でした。

9.ニューハンプシャー州(New Hampshire、英国の地名、1912年)
ピアース大統領の出身地。

10.バージニア州(Virginia、エリアベス女王、1788年)
ワシントンやポカホンタス (インディアン)など。

ニューヨーク・タイムズスクエア(写真AC)

11.ニューヨーク州(New York、英国政治家の名、1788年)
ウォール街、ブロードウェイ・ミュージカル、ナイアガラの滝、摩天楼。ルーズベルト家。トランプ大統領。マイケル・ジョーダン。

12.ノースカロライナ州(North Carolina、チャールズ一世、1889年)
ビリー・グラハム師はここの出身。

13.ロードアイランド州(Rhode Island、ギリシャのロードス島に似ている、1790年)
ペリー提督の出身地。

14.バーモント州(Vermont、フランスの綠の山が訛った、1791年)
アーサーとクーリッジの2人の大統領。

15.ケンタッキー州(Kentucky、牧草地語源の川の名、1792年)
モハメド・アリの出身地。リンカーンもここで生まれました。

16.テネシー州(Tennessee、チェロキー族の村落名、1796年)
エルビス・プレスリーはここで育って活動を始めました。

17.オハイオ州(Ohio、現地語の河川名、1803年)
8人の大統領を輩出しています。

18.ルイジアナ州(Louisiana、ルイ14世、1812年)
ルイ・アームストロングもここの出身。

19.インディアナ州(Indiana、インディアンの土地、1816年)
マイケル・ジャクソンやジェームス・ディーンの出身地。

20.ミシシッピ州(Mississippi、河川名、1817年)
テネシー・ウィリアムズやフォークナーはここの出身。

21.イリノイ州(Illinois、現地語で人、1818年)
リンカーンやオバマの選挙区。鉄道時代の陸上交通の中心地。

22.アラバマ州(Alabama、先住民部族名、1819)
ヘレン・ケラー、MLBのウィリー・メイズ、ボクシングのジョー・ルイスなど。

23.メイン州(Maine、本土の意味、1820年)
映画のジョン・フォード監督はここの出身。

24.ミズーリ州(Missouri、現地村落名のフランス語訛り、1821年)
トルーマン大統領の出身地です。

25.アーカンソー州(Arkansas現地村落名のフランス語化、1836年)
マッカーサー元帥、クリントン元大統領の出身地。奨学金で知られるフルブライトはここから選出。

26.ミシガン州(Michigan、現地語で大きな湖、1837年)
マドンナ、ヘンリー・フォード、ウィリアム・ボーイングなどの出身地。

27.フロリダ州(Florida、スペイン語で花の祭り、1845年)
テニスのクリス・エバートの出身地。引退者も多い。

28.テキサス州(Texas、原住民部族名1845年)
MLBのノーラン・ライアン、実業家のハワード・ヒューズ、アイゼンハワー元大統領など。

29.アイオワ州(Iowa、先住民部族名、1846年)
俳優のジョン・ウェイン、トランポリン競技の創始者であるジョージ・ニッセンの出身地。

30.ウィスコンシン州(Wisconsin、現地語河川名。1848年)
建築家のフランク・ロイド・ライトの出身地。ドイツ系住民が多い。

minnemom/flickr

31.カリフォルニア州(California、スペイン語風の造語、1850年)
クリント・イーストウッド、タイガー・ウッズ

32.ミネソタ州(Minnesota、現地語で水煙、1858年)
歌手でノーベル賞を取ったボブ・ディラン、駐日大使だったモンデール副大統領。

33.オレゴン州(Oregon、コロンビア川の現地名、1859年)
フーバー大統領の出身地。

34.カンザス州(Kansas、先住民部族名、1861年)
近江兄弟社の創始者で建築家でもあるヴォーリズの出身地。

35.ウェストバージニア州(West Virginia、エリザベス一世、1863年)
作家で「大地」を書いたパール・S・バックはここが出身地。

36.ネバダ州(Nevada、スペイン南部の山脈名、1864年)
有名出身者はいない

37.ネブラスカ州(Nebraska、現地語で平坦な川、1867年)
富豪ウオーレン・パフェット、マーロン・ブランド、フォード大統領、黒人指導者マルコムXの出身地。

38.コロラド州(Colorado、スペイン語で赤い色の川、1876年)
有名人なし

39.ノースダコタ州(North Dakota、先住民部族名、1789年)
有名人なし

40.サウスダコタ州(South Dakota、先住民部族名、1788年)
ハンフリー元副大統領の出生地。

41.モンタナ州(Montana、スペイン語で山岳地帯、1899年)
俳優・ゲーリー・クーパーの出身地。

42.ワシントン州(Washington、初代大統領、1899年)
マイクロソフトのビル・ゲイツ、歌手のビング・クロスビーなどの出身地。

43.アイダホ州(Idaho先住民部族名 1890年)
女優ラナ・ターナーの出身地。

44.ワイオミング州(Wyoming、現地語渓谷名1890年)
新型コロナで破綻した百貨店チェーンのJCペニーは同州が起源。

45.ユタ州(Utah、先住民族部族名。1896年)
教祖をついだブリガム・ヤングがユタに移り地域開発に尽くして初代に準州知事にも任命された。

46.オクラホマ州(Oklahoma1、現地語赤い人々、1907年)
ブラッド・ピット、ジョン・デンバーの出身地。

47.ニューメキシコ州(New Mexico1787年)
ヒルトン・ホテル創業者コンラッド・ヒルトンの出身地。

48.アリゾナ州(Arizona、現地語で泉の湧くところ、1912年)
スピルバーグ監督はオハイオ生まれだがアリゾナ育ち。マケイン上院議員はここを選挙区にしていた。

49.アラスカ州(Alaska現地語で大きな土。1959年)
ペイリン(2008年大統領選、共和党の副大統領候補)

50.ハワイ州(Hawaii現地語で神のいる場所1959年)
オバマ大統領、女優ニコル・キッドマンなどの出身地。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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