東京都にも不要不急の新規事業?!〆て842億円也

上田 令子

政府における新型コロナウイルス対策予算にかかる事業においても、不要不急ではないか?特定事業者へバラまく「焼け太り」ではないかと、国会で追及されています。

その事業、いま必要? 不要不急な政府「緊急経済対策」の実態 新型コロナ(毎日)

持続化給付金問題“中抜き20億円”野党週明け追及へ(スポニチ)

持続化給付金「事業丸投げ」と批判 “GoTo”も追及 野党ヒアリング詳報(毎日)

観光支援に1.7兆円 “経費2割は高額”と野党追及(テレビ朝日)

実は東京都令和2年度予算編成にも同様の問題があり、コロナ問題が急浮上する前の本年1月からお姐も指摘していたところです。

写真AC

令和2年東京都予算案に苦言を呈します 2020.1.24blog

有事を想定しなかった予算案には反対 2020.3.27blog

そこで、先週6月3日に行われた都議会一般質問でお姐はしっかりとこの点を質したのでお示しいたします。

都の貯金はスッテンテンに

東京都の財政は美濃部、鈴木都政から常に綱渡りの状態を繰り返してきました。石原都政では財政再建団体への転落の危機に直面し、二次にわたる財政再建プランを策定、緊縮財政を徹底し、新規採用の抑制や給与カットも実施されました。こうして、長い歳月をかけ、ようやく健全化をはかって令和の時代を迎えました。

しかしながら、新型コロナウイルス対策にあたり、地道に積み上げ1兆円近くあった財政調整基金もわずか3か月足らずでもう約500億円程度しか残っていない事態におちいりました

景気変動の影響を受けやすく、極めて不安定な形で増減を繰り返している法人二税ですが過去15年で、最も低かったのは平成23年度の1兆2,338億円。最も税収がよかったのが令和元年度の7兆4,610億円と、約6兆2272億円ほども税収に差が出るわけです。コロナ後の景気後退による税収激減を想像すれば背筋が寒くなるのは私だけではないはずです。

約束された来未が来てしまった

コロナ問題が深刻化する直前の1月24日に令和2年度予算案が発表されましたが、私は巨額の財政需要の前に早急に借金を返し、地に足をつけて既存事務事業の確実な遂行をすべきと知事の財政運営に強く苦言を呈しました。

オリパラ延期とコロナによる経済損失により来年度の法人2税の激減は確実だというのに、オリパラ景気を見込んだ過去最大の「溢れんばかりの贅肉をつけた」15兆4,522億円予算のツケを回されるのは、知事の判断が後手にまわったことにより感染症の脅威にさらされ、日々の生活に大きな制約を受ける都民だとし反対をしましたが予想通りの事態となりました。

驚きの不要不急事業満載の都の新規事業

かねてより、小池知事と昵懇と都民に疑われても仕方のないベンチャー支援に目があまるものがありましたし、東京都が選定したシッター会社では、男性シッターによる男児へ強制わいせつで逮捕者も出ています

この件についてはお姐も問題視して質しております

小池百合子知事×ベンチャー企業との関係性を疑う~子育て系ベンチャー編~

小池百合子知事×ベンチャー企業との関係性を疑う~創薬ベンチャー編~

新規事業は420にもわたり総額842億!!!

▲本会議でもこのパネルを掲げて質問!

知事ご満悦のカタカナ事業が並び、じっくり見ておりますと…
やはりコロナ禍にあえぐ庶民や飲食店がなんら恩恵を受けぬ中
「外国人起業家の資金調達支援事業」
「富裕層向けナイトライフ観光コンテンツの開発」
など不要不急のベンチャー支援事業が散見されております。

結局税金ダダモレ蛇口は閉めない

金を使いはたしたら、支出を抑えるのは当たり前です。

そこで、

お姐「まず不要不急の新規事業を全面凍結すべきだだと考えます。財政運営の最高責任者としての知事の適格性を問います。やりますかやりませんか?イエスかノーでお答えください。」

と質したところ

小池知事「都民の命を守り、都民の暮らしを守るために、財源を確保し、必要な施策を途切れることなく実行していくことが知事としての私の責務。現在都は、感染症との闘いの只中にあるが、同時に将来に向けた施策の推進も求められており、これらの取組については、歳出の精査を徹底しつつ、必要性、緊急性を見極めながら着実に実行していく。」

とのことでした。直訳すれば「全部やります、必要だもん」ってことだと思います。しかし、貯金は使い果たしたら、節約するのが当たり前なのでに感染症との闘いの真っただ中に

スタートアップグローバル交流HUB事業
スタートアップ実証実験促進事業
ソーシャルファーム支援指針策定等
ソーシャルファーム支援事業
デザインマンホールツーリズム推進事業
デザイン経営支援事業
ブレジャー旅行者の誘致に向けた観光プロモーション
ミドル世代正規雇用支援事業
ミドル版ワークスタート支援プログラム
ユニークベニューワンストップ窓口の設置
リスタートアントレプレナー支援モデル普及事業 アクセシブル・ツーリズムの推進
連携促進型オープンイノベーションプラットフォーム事
etc etc …

ホントに不要不急なのでしょうか。
いかでか(いやそうではない)
そもそもカタカナばかりで意味がワカラナイ

チームお姐ではざっくりした令和2年度東京都予算概要から420事業拾うことに限界を感じ、財務局よりデータを取り寄せて都民にわかりやすく取りまとめましたのでぜひ以下ごらんください!

チームお姐で集計令和2年度新規事業420件一覧データ

blog読者の皆様も、ぜひ「これホントいるの?」と検証をしてみてください。いらないと思ったらお姐までご一報ください♪

お姐総括!

▲これまでのお姐質問数

お姐は質問回数は都議会史上過去最多級。すべての部局に質疑をし5000近い都政事業を網羅しようと日々努力をしている自負もあります。それが都議の本懐だからです。

「知事の学歴問題よりも都政課題が先だろう!」とお叱りを受けておりますが、今般一般質問でも学歴の件は、刺身で言えばツマ程度、本質的な質疑もぜひ知っていただきたく、順次ご紹介させて頂きます。

また、過去blogや、都議会会議録検索で「上田令子」を検索してどんな都政課題に取り組んできたかもご理解いただければ幸いに存じます。

842億円、10年経てば8420億円! 日々の倹約が健全財政を実現する!

引き続き「不要不急事業撲滅ひとりPT」を励行してまいります、ハイ。

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自由を守る会代表 上田令子チャンネル


編集部より:この記事は東京都議会議員、上田令子氏(江戸川区選出)のブログ2020年6月9日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は上田氏の公式ブログ「お姐が行く!」をご覧ください。