過去最長の70日以上連続侵犯は深刻な事態

2020年06月25日 16:00

中国の公船が、日本の領海の接続水域に4月14日から6月23日まで72日間連続で来ています。さらに、4月は8日と17日の2日間(のべ8隻)、5月は8日と9日と10日の3日間(のべ8隻)、6月は8日と22日の2日間(のべ8隻)と領海侵犯も頻繁に繰り返しています。
皆さんこれ本当に深刻な事態なんですよ。

この背景には、アメリカ海軍は空母を全部で11隻を保有してますが、作戦展開中だった2隻とメンテナンス中の2隻の空母で新型コロナウイルス感染が確認されました。作戦展開中の空母は一時的に任務から外れていましたが先頃すべての空母が任務に復帰しました。

現在アジアには空母「セオドア・ルーズベルト」と「ニミッツ」が西太平洋に、そして日本を母校とする空母「ロナルド・レーガン」の3隻がいます。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で軍事バランスの隙ができたということもあるでしょうし、新型コロナウイルスをめぐってトランプ大統領が対中批判を強めていることもあるでしょう。また、トランプ政権の外交安全保障に対する政策が迷走していると言える状況もあります。

これまでにも何度か言ってきましたけれども、領土や領海に対する侵犯は戦争になってもおかしくない、というか通常であれば戦争になる問題です。それはそうですね。軍隊と言える銃を構えた中国の車が東京都内に侵入してきたら警察の力では及ばないわけで、当然そこに自衛隊が出動するわけですね。領海の場合も警告をし、それを無視するということになれば、他国同士では銃撃をして領海の外に出すということになります。ところが、日本はそれをしません。

そして、先ほど中国の公船と言いましたけれども、公船というのは国家の公権を行使する船舶をさします。軍艦であったり、警察権のある日本だったら海上保安庁の船であったり、また水産庁の取締船などがそれに当たります。中国の場合、日本の海上保安庁に当たる組織を中国海警と言いますけれども、日本の海上保安庁とは違います。
中国海警は武装警察の一種で、習近平国家主席がトップを務める中央軍事委員会か、下部組織である「戦区」の指揮を受ける組織です。日本の海保とは比べ物にならない軍事的な装備をしているわけです。

さて、尖閣諸島をめぐっては、今月22日に沖縄県石垣市議会が住所名の変更をしました。尖閣諸島の一部に登野城(とのしろ)という字(あざ)名があるんですが、石垣本島の市街地にも全く同じ登野城とい地名があります。そこでこれらを明確に区別するために、石垣市議会は字(あざ)名を「登野城(とのしろ)」から「登野城尖閣」に変更する議案を賛成多数で可決しました。中国はこうした行政の手続きに対してもいちいち反発をし、中国政府は沖縄県の尖閣諸島周辺とみられる、東シナ海の海底地形50か所に名称をつけたと対抗措置をとっています。

そうなんです。皆さん、尖閣諸島は沖縄県石垣市なんですね。石垣島から渡った島民が終戦まで尖閣諸島には住んでいました。中国はそんなことは100も承知でそれまで文句を言ったこともありません。だから今は根拠を示さずに、島々を発見したのは歴史的にも中国が先である、地理的にも中国に近いと言っています。

そして毎日のように尖閣沖にやってきて、接続水域や領海に入り、国は自分たちのものだとアピールをしているわけです。
はっきり言って中国は本気で尖閣諸島を取りに来ています。
嘘ではありません。皆さん、わたしを信じるか、信じなかったら調べてみれば、すぐにいくらでも情報は出てきます。

中国が毎日のようにやってくるようになったのはこの10年です。なぜ日本が中国に厳しく臨めないのか、それは経済関係もありますがそれよりもやはり軍事力がないからです。まず、日本には軍はありません。自衛隊がありますが、自衛隊はそもそも憲法にも記載されていません。定義は専守防衛というふうに解釈をされているわけで、攻撃をされて初めて自衛のために撃ち返すことが出来る。そうした憲法下における自衛隊というものを中国は完全に見下しています。

中国は憲法改正反対の日本国内の勢力にも手を回しています。
沖縄県石垣市の尖閣諸島、なぜ米軍が沖縄にあるのか、なぜ憲法改正議論が行われているのか、皆さん、この機会にちゃんと考えてみてください。


編集部より:この記事は、前横浜市長、元衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2020年6月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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中田 宏
元衆議院議員、前横浜市長

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