都知事選:小池氏の勝利は予想通りだがコロナ対策評価は漫才

2020年07月05日 22:30

小池ゆりこチャンネルより

東京都知事選挙の結果は、予想通りであった。私は4年前の選挙が終わった段階から、小池再選間違いなしと言い続けてきたから当たり前のことが起きただけに過ぎない。自民党がもしかしたら引きずり下ろせるかもしれないなどという見通しの悪さで動いて無駄な4年間を送った。

ただし、それは小池百合子が優れていたからでない。そもそも、日本の現職知事が出馬した場合の当選率は90%である。よほどダメな知事でも落選はないのである。まして、女性知事はこれまでいっさい負けた例がない。

投票率はもっと低いかと思ったがそれほどひどくなかった。それなりに変わった候補がそろったからか。各候補の得票もだいだい常識的だ。

この組み合わせなら小野候補がもう少し取れてもおかしくなかったのだが伸び悩んだ。とくに女性票がダメだったようだ。しかも、最後の段階で前任の熊本県で大水害が起き、そこでは脱ダムを推進する立場だったので微妙なところ、脱ダムでタッグを組んでいた前原元国交相に応援に入ってもらったのは、運の悪いことだった。

維新としては、小野候補を担いだことは正解だったが、最後で少し運が悪かったし、維新のめざす行革路線より少し左より過ぎる候補だったのではないか。

それにしても不思議なのは、NHKの世論調査で、小池知事のコロナ対策が「とくによい」「まあまあよい」を併せて支持率74%だったこと。あ然として声が出ない。

「正論」や「 日本人がコロナ戦争の勝者となる条件」(ワニブックス)でかなり激しく批判していたつもりだが、いささか無力感あり。小池氏がやったのは、無駄に闇雲に休業を要請し、それを豊富な財政力によるばらまきで補うというだけだ。「 日本人がコロナ戦争の勝者となる条件」を改めて読んで欲しいと思う。

数千億円の財政調整基金を使ったわけだが、あれは、首都直下地震のときの復興資金だったはずだ。それを無駄使いでなくしてしまったことの小池知事の政治責任は大きいと思う。

立憲民主党は、宇都宮氏への票の歩留まりをみれば支持者層の理解を得られなかったということだ。山本太郎氏は敗北のようにもみえるが、忘れられつつあったのでそこは織り込み済みかもしれない。

いずれにせよ、野党の体たらくで、秋の解散はやりやすくなった。

余談だが、小池氏は兵庫県芦屋市出身。宇都宮氏は愛媛県出身。山本太郎氏は兵庫県宝塚市出身。神奈川県の黒岩祐治知事も芦屋市で、小池氏の岩園小学校と黒岩氏の精道小学校は隣同士だ。東京都知事では、公選初代の安井知事は岡山県、東知事は大阪府、石原慎太郎は神戸市、猪瀬氏は長野市、舛添氏は北九州市だ。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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