安倍総理のこれからの最大の仕事は、かっこよく辞めることだろう

東京都の感染者急増を受けて記者会見する安倍首相(9日、官邸サイトより)

本当は肉体的にも精神的にもボロボロになっておられるんじゃないかな、と思っている。

自民党は、今年の自民党大会の開催を遂に断念したようである。

党大会をやっても盛り上がらないことは必至だったので、一応は賢明な判断だと言ってもいいのだろうが、このまま推移すると、自民党は、今年は一度も気勢を上げることなく衆議院の解散・総選挙を迎えることになる。

河井裁判で自民党は決定的なダメージを受けるはずである。
少なくとも安倍総理の評価が上がるようなことは一つもない。

内閣改造を断行しても、まず人心一新を図ることは出来ない。

昨日は、新型コロナウィルス感染症の治療薬として期待されていたアビガンについて、現時点では有効性が認められなかった、という趣旨の研究報告が、藤田医大の研究責任者からなされたばかりである。

アビガンの有効性を再三にわたって声高に主張していた安倍総理にとって、この報告は悲報以外の何者でもないだろうと思っている。

色々手を尽くしてもなかなか思わしい結果が出ない、という状況は、為政者にとっては結構辛いものである。

今日のコロナ感染者の数は、またまた200人の大台を超えて206人だそうである。
重症者は少ないようだが、感染者数はどうやらこれからもそうは減らないような感じである。

打つ手、打つ手がちっとも決まらない。
これでは、安倍総理の顔色が悪くなるのは当然である。

体調が芳しくなくとも、自分の体調不良を周囲に悟られないように振る舞わざるを得ないのが、重責を担う職にある方々の常。

まあ、あまり無理をされないことである。

後継者が一人も育っていないと言われているので、辞めるに辞められないのかも知れないが、もう潮時である。

どうやったらかっこよく辞めることが出来るか、お考えになった方がいい。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2020年7月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。