英語で政治経済を勉強しよう:ポストケインジアンってなに?

ケインズ(1883〜1946、Wikipedia:編集部)
ケインズ、ケインズ理論、ケインジアンといった名前や言葉は皆さんも聞き覚えがあるかと思います。それぞれイギリスの経済学者ジョン·メイナード·ケインズ、彼の理論に基づく経済学理論、その経済学派の人をさしています。
MMTは「ポストケインジアン」の影響を多く受けていると言われますが、ケインジアンとポストケインジアンってどう違うの?という疑問が出てきますね。
実は「ケインジアン」と名のつく経済学派は3つあります。
- ネオケインジアン Neo-Keynesian economics
- ニュー·ケインジアン New Keynesian economics
- ポストケインジアン Post-Keynesian economics
ポストケインジアンの理論を知るとMMTの理解の手助けともなりますので、MMTを多角的に学びたい人にはお勧めです。
今日はイギリスのPost-Keynesian Economics Society (ポストケインズ学会)のサイトより、ポストケインズ学派の説明の読解に挑戦してみましょう。
難易度
長さは737語とそこまで長くありませんが、経済学の理論に関する説明ですので、経済学の知識が必要となります。単語も専門用語が多く出てきますのでかなり難易度は高いです。
解説
まず基礎知識としてwikiのポストケインジアンの説明を先に読んでおくと読解の助けになります。
日本語 ポスト·ケインズ派経済学
日本語と英語の内容がかなり違っていてるので両方読むと知識が補完されます。
基礎知識ができたところで本文の読解に移りましょう。
1)2回通しで読んでみてください。iphone等の読み上げ機能を活用して耳と目の両方で読んでみるとより良いです。
2)以下の解説を読んで、各パラグラフの内容を把握した上でパラグラフごとに再読してみてください。
6つのパラグラフで構成されている文章です。大事なポイントとして「有効需要が経済活動の鍵となる」という基礎的な考えを述べた後ポストケインジアンの特徴を各パラグラフで説明しています。
- 最初のパラグラフでは methodological individualism「方法論的個人主義」の否定とマクロはミクロの集合と一致しないことがあることを the paradox of thrift「倹約のパラドクス」を例に説明しています。
- 次のパラグラフでは投資水準の決定に関するポストケインジアンの独特な見解について
- 次は「貨幣」の役割についての議論とマネーサプライの決定において民間の銀行の役割を重視する点について
- 続いて、equilibria between real variables(実変数間の均衡)ではなくキャッシュフローに着目する点と’natural’ rate of interest「自然利子率」と’natural’ rate of unemployment「自然失業率」の否定
- full employment「完全雇用」達成はneoclassical economics 「新古典派経済学」が主張するように wage flexibility(賃金の伸縮性)や労働市場の構造改革などではなく、財市場における需要を反映しているという失業問題に関するアプローチの説明
- 最後にポストケインジアンの簡単な歴史とニューケインジアンとの違いの説明。
やはりマクロ経済の知識がないと簡単には理解できない文章ですが、如何だったでしょうか?ポストケインジアンも非主流派に属し、新古典派ともネオ&ニューケインジアンとも違う学派ですが、MMTともまた違った印象を受けると思います。マクロ経済学の中には様々な「異論」があるのですが、ポストケインジアンの考えを知ることによりMMTへの見方もまた変わると思います。
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