半沢直樹に見る『勧善懲悪』と半沢花の台詞の重み

ようやく最終回を見た。

「半沢直樹」TBS番組公式サイトより:編集部

『勧善懲悪』=正義は必ず勝つ

現実では正義が勝つとは限らない。むしろ正義=綺麗事、と捉えられる傾向がある。曲がりなりにも会社経営をして来た私は、何度として社会の理不尽に直面して来た。

その度私は『自分の中の正解』を選択して来た。不本意ながら実行するのではなく、あくまでも私の意思として動いて来た。それを一般的に正義と呼べるかはわからないが、私なりに筋を通して生きてきた。

しかし半沢直樹の大ヒットを受けて、私のように筋を通せる環境にあることは稀であるのかなと思った。みんな本当は正義のヒーローになりたい欲求を持っている。だが現実社会では様々なしがらみでそれは許されない。それを代わりにやってくれているのが半沢直樹だ。

また今回話題になったのがTwitterだ。毎週世界トレンド1位を記録して、関連ワードがトレンド上位を独占した。Twitterは若者中心のツールである。(この考えがもはや古い?)ということは、日本の若者の根底には『勧善懲悪』への憧れがあると言えないだろうか?

私はこの結果に日本の未来に可能性を感じる。良いものは良い、悪いものは悪いと現実社会で言える人が増えることが社会を変える。是非良い意味で半沢直樹に感化され、若者に一歩踏み出して欲しい。

*私も最終回の半沢花と同様に妻から一度だけ、「そんなにしんどいなら会社辞めたら?」と言われたことがある。よほど毎日死にそうな顔をしていたのだろう。当時私の会社は経営破綻寸前であった。経理部門の責任者であった私は会社の資金繰りが有り有りとわかっていた。私なりに会社を守るために闘い続けていた。

そこから約1年、ホワイトナイトの出現で会社は経営危機を脱して、会社の数字を読める能力を新オーナーに認められて私は管理部部長→取締役と昇進を遂げる。昇進を妻に告げた時、妻は「会社があなた(の努力)を認める気があって本当に嬉しい」と言った。見てる人は見ている。どうか諦めないで欲しい。

*同じく半沢花の台詞「生きていればなんとかなる!」

私はALSだが生きており、なんとかなっている。それを忘れないで欲しい。


この記事は、株式会社まんまる笑店代表取締役社長、恩田聖敬氏(岐阜フットボールクラブ元社長)のブログ「ALSと共に生きる恩田聖敬のブログ」2020年10月5日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。