2020年米大統領選、支持率に反しトランプ氏が大健闘

カバー写真:The White House/Flickr

11月3日、米大統領選の投票日を迎え、やはり劇的な展開を迎えました。

直前の支持率では、ご覧の通りバイデン氏が7.2ポイントもリード。2016年当時の1~3ポイント差を上回り圧勝するかに見えました。

画像:支持率動向と2016年の比較

作成:My Big Apple NY

実際、投票結果の序盤は民主党のバイデン候補が優勢でした。しかし、郵便投票を含む期日前投票の集計が捌け直接投票のカウントが始まったせいか、みるみるうちにトランプ票が増えていったものです。

NYT紙、日本時間の午後3時頃はバイデン氏が大幅にリードしていたのですが…。

蓋を開けてみると日本時間午後8時で選挙人獲得数はバイデン氏が238人に対し、トランプ氏は213人。開票を待つ州をみてもペンシルベニア州を始めノースカロライナ州、ミシガン州、ジョージア州、アラスカ州がトランプ寄りの状況。

画像:トランプ支持と反トランプだからバイデン支持の熱量の違い?

作成:My Big Apple NY

逆にウィスコンシン州とネバダ州はバイデン氏が優勢となっています。仮にこの数字を当てはめると、バイデン氏254人に対しトランプ氏283人となり、トランプ氏が辛勝する見通しです。トランプ氏が勝利宣言らしき会見を行ったのは、こうした票読みが念頭にあったのでしょう。当然ながら主要メディアは猛反発し、NBCに至っては中継を途中で止めてしまったほどです。

問題は、これから。トランプ氏は記者会見で投票日以降に郵便投票の開票停作業停止を求める意向を表明、最高裁で争う可能性も示唆しています。

対するバイデン氏も「勝利への道筋をたどっている」と発言。さらに「結果判明まで4日朝、あるいはそれ以降掛かるかもしれない」と述べ、今後の動向に含みを持たせています。2020年の米大統領選の結果判明が2000年のような最高裁判事の判断を待つ必要が出てきても、おかしくありません。その時は、2000年のように選挙人投票日の約1週間前が目途となり、今年であれば12月14日以前と想定されます。はたして、どうなることやら…。


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK –」2020年11月4日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。