政治家はなぜ、不祥事を起こすと入院するのか?

こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

12月2日も「政治とカネ」でまたも大きなニュースが永田町を駆け巡りました。

元農水相コメント 入院治療中

元農水大臣の吉川議員が、大臣任期中に鶏卵会社から多額の現金供与を受けていたという典型的な汚職疑惑

これに対して吉川議員は素早く「入院中で対応不可」というアナウンスを行い、文章でコメントを発表してマスコミの前には姿を表さない方針のようです。

素朴に思いますよね、

「そんなタイミングで入院なんてありえるだろうか?」
「政治家は不祥事が起きて都合が悪くなると、すぐに入院する!」

と。

本当に体調が悪いケースもあるのですべてを一括にして評価するわけにはいきませんが、こんなある意味「バレバレ」で古典的な対応が、令和の時代にまで続くのはどういうわけなのでしょうか。

結論から言えば、「未だにこの対応が政治家延命のために極めて効果的だから」の一言に(残念ながら)尽きると思います。

一見すると、

「この情報公開・コンプライアンスが当然になった時代に逃げ切れるわけがない」
「記者会見を行わないのは、むしろイメージダウンにつながる」

と思われがちで、そうあるべきだと思います。

ただ実際には、きちんと記者会見を開いたり通常活動を続けていた方がそれが「燃料」になり、マスコミ報道が継続しがちです。

テレビも「絵」が撮れるので、ニュース素材として格段に使いやすい話題になります。

一方で入院をして記者会見を開かず、国会などにも姿を表さなければ、新ネタが出てこない限りはそれでフェードアウト。「材料」「燃料」が追加されることはありません。

政治に限らず毎日のように大きなニュースが流れますから、一時は怒りにわいた世論も、やがて次の話題にまぎれて75日もすれば忘れられていく…。

残念ながらこの手法で不祥事を起こした政治家も多くは、次の選挙で平然と当選をして永田町に戻ってくるのが実態ではないでしょうか。

やはり古典的手法であっても、いまだに使われるには理由があるのだなあと、自分が永田町にきてしみじみと思います。

本件が今後どのような展開をしていくかはわかりませんが、いずれにしても私自身はどんな時であっても、できる限りの情報公開姿勢を維持できるよう邁進して参ります。

(本件は動画でも取り上げました)

もちろん、不祥事・スキャンダルを起こさないのが一番…!

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2020年12月2日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。