アゴラ経済塾 池田信夫「デジタル資本主義の未来」

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インターネットが世界に急速に普及し始めた1990年代、多くの人がこれによって情報が民主化され、大企業の支配が終わってベンチャー企業の時代が来るだろうと予想しました。その予想は、ある意味では当たりました。今は誰でもツイッターで世界に情報を発信でき、誰でもネット企業を経営できます。
しかしその結果生まれたのは平等で民主的な世界ではなく、GAFAと呼ばれる巨大企業が情報と富を独占するオーウェル的な世界でした。グローバル企業の独占は国境を超えて拡大し、今やかつてのIBMをはるかにしのぐ「ビッグブラザー」になりました。他方で賃金は上がらず、格差は拡大しています。
資本主義が終わって自律分散型の「情報社会」が来るという夢は消え、グローバルな独占資本主義が生まれているようにみえます。これに対する反発が全世界で起こり、かつて税制などでネット企業を育成していた各国政府も、最近は独占の拡大を警戒し、GAFAに対する規制を強めています。
他方、日本経済はデジタル革命に取り残され、停滞したままです。デフレやマイナス金利の最大の原因は、このグローバルな独占的競争に日本企業が対応できなかったことですが、政府はいまだに何が起こっているのかわからないまま、財政・金融政策のバラマキを続けています。
2021年1月からのアゴラ読書塾「デジタル資本主義の未来」では、いま資本主義に起こっている構造変化について最新のデータや研究を紹介し、その未来を受講者のみなさんと一緒に考えたいと思います。
授業はすべてインターネット配信するので、全国の(あるいは海外の)みなさんも視聴できます。録画をあとから見ることもできます。
講師:池田信夫(アゴラ研究所 所長)
テキスト
- ハインドマン『デジタルエコノミーの罠』
- コーウェン『BIG BUSINESS』
- ゴードン『アメリカ経済 成長の終焉』
- マカフィー『MORE from LESS』
など随時指定します(すべて読んでくる必要はありません)。
テーマ(例)
- 停滞の原因はデジタル革命か
- 資本主義はなぜ独占に向かうのか
- グローバル化で格差は拡大するのか
- 人工知能で雇用は失われるのか
- デジタル時代の課税はどうなるのか
- 日本はなぜ置き去りになったのか
- 電波改革など規制改革をどう進めるか
など受講生のみなさんの関心に応じて決めます。
開催日:2021年1月8日から毎週金曜日(全12回)
1月8日・15日・22日・29日
2月5日・12日・19日・26日
3月5日・12日・19日・26日
時間:19:00~20:45(手づくりの軽食つき)。懇親会もあります。
場所:Katanaオフィス渋谷(東京都渋谷区渋谷3-5-4 渋谷3丁目スクエアビル2階)会議室(渋谷駅C1出口5分)
定員:15名。インターネットによる視聴は無制限(YouTubeのチャットで質問できます)。教室受講は締め切りましたが、ネット受講はまだ受け付けています。
受講者全員をアゴラサロンに無料でご招待します(受講期間中は無料)。
受講料
- 3ヶ月12回分:6万円(消費税込み)
- 2020年10月期のアゴラ読書塾(教室受講)から継続する受講者:5万円
- 女性・学生・インターネット:3万円(ネット受講者も1回は会場で受講できます)
- アゴラサロンのメンバーは9000円引き
お申し込み方法:専用フォームに必要事項をご記入いただき、フォーム記載の弊社口座へのご入金をもって手続き完了です。
主催:株式会社アゴラ研究所
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