GoToやめるだけで感染が止まる?という謎理論を韓国の例で見てみよう

2020年12月16日 06:00

mirsad sarajlic/iStock

わたしが主催しています「21世紀を生き残るための「永江 虎の穴塾」では塾生を募集しています。コロナ禍の間、希望者は毎月30分。わたしと1:1でzoomでブレストができます。ひとりずつ丁寧にやってます。

Go Toトラベルが停止しました。マスコミは昨日まで「早く停止しろ」の合唱だったのに今日は手のひらを返したように「もうおしまいだ」という現地の声を流しています。

Go Toが感染拡大と関係がないかといえば、大小はあるが関係あるに決まっている。最大の問題は、Go Toをやめることによるリスクと続けることのリスクを比較検討しないことにある。経営者のレベルなら必ずやるこの比較を、医療者、フリーター、年金生活者にぐうたらサラリーマンは絶対にしない。リスクを検討して少しでも少ないリスクに舵を取るのが当たり前ではないか。

完全失業率はいまやこのように推移

以前から書いているように、日本では過去30年の統計から失業者が160人出ると自殺者が1人増えます。このグラフがこのまま伸びていけばバブル崩壊の時のように延べで10万人くらいが自死するかもしれない。そのためにはしっかりとしたリスクの比較をしなくてはならないわけです。とはいっても

Go Toやってなかったらどうだったの?

という試算が出来なければ、本当にGo Toやってどうだったのかの精査が出来ない。しかし空論では42万人死ぬと変わらないから、ここで韓国の例を持ってきます。韓国は遺伝的に日本と人種がもっとも近く、距離も非常に近い。

東京ー札幌と、東京ーソウルだと、ソウルの方が近い

福岡から釜山までは200キロです。200キロと言えば新潟県の端から端までは330kmもあるんですよ。
かつてはいろいろあったけど35年間も同じ国だったし(ごめんなさい。韓国の方はスルーして下さい)、儒教の価値観が浸透して若い世代の自殺が多いことでも共通しています。

その各国ですが、いまだ戦時下でもあるため、強制的にアプリをインストールさせ、戒厳令も出せますし、PCR検査も100万人あたりで日本の32000件にたいし67000件とちょうど2倍。そういえば世田谷区で「いつでもどこでも何回でもPCRしよう」という区長がいましたが、韓国をモデルにしたはずですよね。

ちょっと前は誉め称える記事がたくさんありました。
日本は「人力」韓国は「IT」日韓のコロナ対策、なぜ差がついたのか

韓国では、2015年のMERSの流行を受けて、感染者のプライバシーを制限した形で、接触者の追跡を行うことが出来る制度がすでに整備されていた。そのため、新型コロナ感染者のスマートフォンやクレジットカードの使用履歴、ナビのデータ等の情報を用いて、強制的に感染者の感染経路を把握することが可能となっていた。さらに、それによって明らかになった感染者の詳細な移動経路について、氏名などを伏せた形で公開し、一般人も把握可能な状態にしている。

で、ここまで対策しているから押さえ込めたんだ的に報道されていましたが、いまはどうなったか。日本と並べてみます。

韓国の人口は日本の1/2.5です。ですのでいまの感染者数を日本と合わせますと・・・・

2000〜2500人/日 同じ!!

ということになります。見て頂きたいのは第3波が始まった赤い線の部分。ほとんど同じ時期に始まりました。日本がごくわずかに先行したようにも見えますが、結局は追いついてきていまは並んでいます。まさに同じ国としか思えない見事なほどの一致です。

韓国誇る「K防疫」揺るがす第3波 過去最悪の感染者数、ワクチン確保は低水準…高まる批判<新型コロナ>

ここから推測できることですが・・・

1 Go Toの影響は感染拡大を早めたという点では少しはあったかも
2 しかし結局は並んでしまった
3 早期のPCR検査と隔離治療を軸に成果を上げている防疫措置(K防疫)にはあまり意味がなかった

そして

4 コロナの第3波はGo Toとは関係のないほかの要素で始まった

ということは間違いなくいえるような気がします。
わたしのことを「感染対策をしないでいいとかいうな」と絡んでくる人が非常に多いのでTwitterではこれを固定投稿にしました。

日本はいま、急カープに差し掛かっていて、ブレーキを掛けるとスピンしてしまう。かといってアクセル全開だと谷に落ちるわけです。ドラテクで言うと、ヒール&トウという高度なテクでドリフトしてコーナーを抜けないといけないときです。

お医者さんたちはこのテクニックを知らないからアクセルとブレーキは同時に踏めないというのですが、踏めるのです。

菅さんにはぜひ、ヒール&トウで日本の苦境を駆け抜けていただきたいです。

厚労省、こんないいのをだしてるのに高い。電子版にして無償で販売してくれと要請してくださいと国会議員にお願いしておきました。


編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2020年12月15日の記事より転載させていただきました。

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