科学なきウイルス対策:ウイルス遺伝子を解析して即時公表するシステムを!

今週は、コロナ感染確定者が1日700人を超えると推測していたが、800人以上にジャンプアップした。今日も664人と高い。季節的な要因(寒冷と乾燥)だからと解釈できなくもないが、この数字の増え方は尋常ではない。もし、慣例が主要因なら、最大の寒気を迎えた今日から2週間後にはもっと増える可能性もある。それだけでなく、私は個人的に、ウイルス遺伝子が変化していないのか気にかかる。

ウイルス感染症対策を考える場合、もし、以前よりもウイルス遺伝子がかかりやすい性質になっているならば、要注意であり、対策は変わってくる。韓国では無償でPCR検査を受けることができる。無症状感染者を一人でも多く捕捉し、感染が広がる芽を摘み取っていくことが重要だと思っていたが、日本では遅すぎる気がしている。おそらく全国各地にこの感染の芽が広がっていると考えられるので、かなり多くの国民をカバーしない限り、有効な手段にはなりえない可能性が高い。

ウイルス遺伝子は約30,000塩基対で、ヒトゲノムより5桁も小さい。1日1000人分くらいの解析をしても3000万塩基対であり、簡単だ。今回そのようなことが起こっているのかどうかわからないが、病原性が強くなった場合の感染対策も準備しておく必要がある。とにかく、日本には科学がない。単に観察をして、その数字に反応しているだけで、危機を予測した対策がない。

この状況でも、全国一斉のGoTo停止は28日からだ。今、強力な抑制策がなければ、正月休暇は修羅場となる。何とも踏ん切りがつかない政策決定だ。


編集部より:この記事は、医学者、中村祐輔氏のブログ「中村祐輔のこれでいいのか日本の医療」2020年12月18日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。