コミュニティー化の行きつく先は「会員制」

先月こちらのブログにも書いたように、飲食店の生き残りの1つの方向が「コミュニティ化」です。

不特定多数を相手にするのではなく、飲食店を「コミュニティ」と位置付け、お店の利用をリピートすることで、定期的に食事とお酒を提供してもらっているようなイメージです。

私が経営するSHINOBY’S BAR 銀座でも、緊急事態宣言でも来店してくれるお客様は、プレミアムクラブと呼ばれるお店のコミュニティーに参加してくれている方がほとんどです。会員制ではありませんが、新規顧客よりも常連客に支えられています。

先日出かけたワインバー(写真)は、看板もなく住宅地にポツンとあり、一見さんが入ってくることは絶対にありません。完全な会員制で、店主と常連客が友達のように楽しんでいました。ここまでコミュニティ化を徹底するのも、選択肢の1つかもしれません。

このようなコミュニティー化の流れは、飲食店に限りません。

私は、資産設計実践会という150名の個人投資家のグループを作っていますが、こちらもまさにコミュニティーという名前がふさわしい組織です。

投資家グループといっても、個別銘柄推奨のような投資助言行為は一切行っていません。アセットアロケーションや、一般には知られていない実物資産の投資対象などの情報をシエアしています。

参加している個人投資家の多くが、投資情報が得られることだけではなく、一緒に参加している個人投資家の人たちとの交流に高い満足度を感じているのが印象的です。資産運用には、情報や知識だけではなく、仲間がいることがとても重要だとつくづく感じます。

どんな分野でも、コミュニティー化が進めば進むほど、中にいる人といない人で情報格差がついてくる。これだけは確かです。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年1月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。