国会のオンライン化が進まない本当の理由。それは「選挙≒政治家の保身」?

こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

17日夜は大学時代からの腐れ縁・友人であるGO三浦氏と恒例のインスタライブで対談しました(3回目?4回目?)。

主なテーマは「なぜこんな状況になっても、国会のオンライン化は進まないの?」ということで、これまでも私もブログで何度も取り上げてきた課題の一つですが、

参考過去記事:
二度目の緊急事態宣言で、国会の「テレワーク」「オンライン化(リモート出席)」は進むのか?

三浦さんとディスカッションする中で、「憲法の規定」だの「国会の権威」だのと国会議員の大半が一様に国会のオンライン化に否定的なのは、結局のところ「選挙(≒政治家の保身)」に尽きるのではないかという推論に至りました。

どういうことかというと、国会がオンライン化されたら、早晩のうちに選挙もオンライン化される≒ネット投票が実現されることは待ったなしだと思うのです。

これだけ緊急事態宣言で外出自粛が叫ばれる中、あきらかに人の外出を促して「密」をつくる選挙・投票がそのままというのはおかしな話ですからね。

ベテラン政治家がもっとも恐れていることは、自分が勝ち抜いてきた現行の選挙ルールが変わることです。

ネット投票が導入されることで、どこまで若年層などの投票率が変わるかは未知数ですが、ベテラン政治家がバタバタと落選する可能性もあります。

それはなんとしても避けたい。

(一応)権威の塊である国会出席・採決がオンライン化されれば、それは世間へのインパクトが大きいと思います。同時にそれは、

「国会出席や採決だってオンライン化できるのなら、なんでもできるな。あ、選挙だって!

という議論の引き金を引くことになりかねない。

なので、ベテラン国会議員たちはあれこれ言い訳をしながら、(無意識にでも)ネット選挙導入阻止の「防衛線」として国会出席の非オンライン化にこだわっているのではないか…。

そんな気がしてなりません。

以上は私の仮説・推察に過ぎませんが、いずれにせよ国会論議も選挙も、このままアナログで良いはずがありません。

国会議員の立場・身分よりも、感染拡大を防止することの方が重要であるのは言うまでもないことです。

18日からいよいよ国会がスタートしますが、国会議員が動けば官僚・公務員組織も動く。

本当にテレワーク7割を実現したいのであれば、政治家が襟を正して国会議論をオンライン化する必要があります。

この抵抗を打ち破るのは至難の業ではありますが、引き続き今国会でもオンライン化を訴えかけてまいります。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2021年1月17日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。