テレワーク、オンライン講義のコツ やりすぎにブレーキを

緊急事態宣言発令から2週間が経った。諸々、思うところはあるし、仕事もバタバタだし、家事・育児においても様々なことが常に起こるが、なんとかやっている。

業界・企業・職種、さらには雇用形態により、テレワークの実施率は異なり。テレワークをしたくてもできない人のことが気になっており。まさに、働き方の格差である。

一方、テレワーク可能な環境で働いている人がハッピーかというと、必ずしもそうではなく。仕事が過密になる、どこまでも働いてしまう、(良くも悪くも)公私の区別がつかなくなるなど弊害も指摘されている。よく、家事、育児、介護との両立に向いているとされるが、一緒にいる時間を増やすことができる、何か起こったときに対応できるという意味ではプラスだが、必ずしも仕事に集中できないということにも注目したい。さらには、テレワークをしている人は楽をしているというのも、これまた幻想である。

さて。

今回の緊急事態宣言において、私が気をつけているのは、心と身体の健康を維持することである。今日もSNSで絡まれたが、そういうときは極力スルー。嫌な想いをしたら、深呼吸をすることを心がけている。

闘いは長い(と予想される、悲しいことに)ので。プロとしてどうかと思うものの、120%で頑張ると疲れるので、いつも及第点、合格点をということにこだわっている。

頑張りすぎないのも大事で。リモート会議、オンライン講義など、力みすぎ、力の入りすぎに気をつけている。いや、やる気がないわけではないのだけど。

たとえば、機材の肥大化だ。いや、相手のことを考えると、力を入れるべきだとは思う。ただ、仕事が楽になるための努力ならともかく。やりすぎると疲れるので。様々な方の「すごいテレワークスタジオ」をSNSや雑誌で見たことがあるが。その重厚長大感が逆に自分を圧迫するし。頑張りすぎると疲れるので。私は基本、MacBook Proのみ。ウェビナーに登壇するときだけ、マイクとウェブカムを外付け。外付けのマイクはやはり音質がいいし。MacBook Proはあらゆる点で満足しているが、私のモデルに関しては、カメラだけが低スペックで。そこのみ頑張る。

逆に頑張るべき点は、働く場所で。狭い部屋、圧迫感のある部屋、散らかっている部屋だといるだけで疲れるので。この広いリビングで働いている。部屋を見る相手にとっても快適な空間で。

頑張りどころが違うかもしれないが。息抜きながら生き抜くのだ。

そして、常に最悪の事態に備える。つい先日は、阪神淡路大震災の日で。今年は東日本大震災から10年で。「あの日を忘れない」という言葉の重みを味わっているし、実際、私も忘れないのだけど。でも、あの時の教訓を忘れていたら、それはそれで不誠実ではないか。というわけで、防災グッズ強化中。生きる。生きるのだ。


編集部より:この記事は千葉商科大学准教授、常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2021年1月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。