世界のコロナ感染症患者1億人超え

Worldometerのデータによると、世界中でのコロナ感染者数が1億人を超えた。亡くなった人は215万人に達している。

気になるのは11月以降1日の感染者数は50-70万人の幅で推移しているのに対して、11月には1万人前後であった死者数が、1月に入って1.5万人を超えるようになってきたことだ。ジョンソン英国首相の変異ウイルスは致死率が高いというコメントに合致する。感染者数の推移と死亡数が並行していないことは注視する必要がある。もちろん、医療体制の逼迫が影響していることは否定できないが、気に留める必要はある。

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1か月以上前にこのブログでも述べたが、ウイルスゲノムの全例解析は急務だし、ワクチンの副反応リアルタイム把握も重要だ。マイナンバーカードとワクチン接種記録の連結がメディアで流れているが、マイナンバーを持っている人は5人に一人だけだ。危機対応の準備ができていない。ワクチン接種のロジスティクスと副反応把握は一つのシステムで動くべきだが、船頭が多すぎで迷走しないか不安だし、いつワクチンが供給されるのかも心配だ。

そのような中で、旭川医大が揺れている。強権的な学長の振舞いなのか、院長が本当に重大な守秘義務を守らなかったのか?学長の都合の悪いことを暴露して解雇されたのなら、単なる暴君だ。しかし、こんな非常時に情けない話だ。


編集部より:この記事は、医学者、中村祐輔氏のブログ「中村祐輔のこれでいいのか日本の医療」2021年1月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。