来るべきスタグフレーションの時に一番儲かる業種は?

さて先日は「最悪のインフレ、「スタグフレーション」がヒシヒシとやってくる」というエントリーを書きました。

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ところがこの切迫した経済状況で

水際対策ビジネス目的や留学生も入国停止へ

岸田総理は真性のポピュリズムバカでした。

政治家は、リスクを比較して社会の非難を浴びようが決断すべき

1 まだリスクがあるかどうかもわからないオミクロン株
しかしワクチン効果は免疫学では重症化防止がなくなることはない

2 すでに部品供給が滞り原油、石炭、LPGは3倍に値上がり。商社マンが買い付けにいけないので食品も原材料も怒濤の値上がりして企業は製造も販売も滞っている状況

2のリスクのほうが甚大なのに1を最優先する岸田総理。なんのために我々はワクチン接種をG7で最高レベルにまでしたのだ? オミクロンはどうせはいってくるしそれで感染者が増えてもワクチンで医療切迫しなければよかったのではないのか。コロナ脳の経済も分からないリテラシー低い層に配慮して現役を殺すのか。バブル崩壊では自殺者は延べ10万人増加した。そちらのリスクはどうでもいいのか。ドアホ!本当に腹が立つ!!変異株の度にコレをやっていたら日本は間違いなく沈没する。

どうせ大インフレになったら年金生活層は「政府が悪い」と騒ぎ出すのだ。

この問題についてはメルマガの質問にも多く寄せられている。自分の勤務している会社がこのままでは危ない。転職するにしてもどういう企業がいいのか、そして副業でなにかしたいがどうすればいいか。

本日はこれについて基本的な考え方を述べようと思います。

物不足で一番儲かるのは正しい転売

転売というと「転売ヤー」という言葉が浮かんで、反社会的な固定的なイメージを持って人が多すぎます。

そもそも商社や商人は転売で利ざやを抜くわけだから、転売がいけないのなら全ての商業を否定することになる。

まずは基本的な認識から。

1 反社会的転売

他人が買おうとしているものを買い占めて高価で転売する。ちょっと前まではiPhoneもそうだったが、ゲームや限定品やチケットなどを思い浮かべる。これはゲスの転売であり、商売とも言えない。そこにはなんの努力もない。並ぶという単純な作業だからだ。

これは江戸時代に悪商人が行って焼き討ちされた「不作を見越して米を買い占め価格をつり上げ」となんら変わらない。金にものを言わせて買い占めするのは金さえあれば誰でもできることでそこになんに工夫も努力もないからだ。

2 正しい転売(というより商流)

RPGゲームや転生冒険アニメでも出てくるが「ある地域では珍しくない商品を他の地域に持ち込んで売る」というのが基本です。これは需要と供給のバランスを取るための商行動で双方から感謝され、社会貢献となります。

東方見聞録で有名なマルコ・ポーロも商人です。

もちろん大航海時代の欧州は新大陸で相当酷いこともやらかしましたが(あれは湘南ではなくて王様と軍隊とカトリック教会)、シルクロードを通って文化や絹や胡椒が運ばれたことはみなさんも知ってるでしょう。

たとえば日本でもシシャモが獲れなくて高価になったときに、とある商社マンがカペリン(シベリアシシャモという和名になった)という魚が現地では何の役にも立っていないが形がシシャモにそっくりなのを輸入してそれがいわゆる日本人が考えるシシャモになった。実は全く違う魚です。

日本のスーパーの鰺の干物も、フランスのドーバー海峡で獲ったものが多く、これは現地では小骨が多くて食用とされていないから。

このように正しい商流、社会貢献できて全員に喜ばれる商流は「ある地域では価値が低いものを別の地域に運ぶことで非常に価値の高いものに昇華させる」というもので、商社マンが本当に楽しいと思うのはこういうことだと思います。と、以前話した三菱商事の人も言ってました。ただしいまの企業規模ではめったにこんな楽しいことはないそうです。こういうマンガもありましたねえ

個人でもできるたのしい転売

せどりって言う言葉が嫌いなんですが、本来は「瀬取り」。つまり洋上において船から船へ船荷を積み替える事を指したのが、日本では情報商材屋が「瀬取りは儲かる」的なマニュアルを高価で売りまくり、ブックオフで買った安い人気の本をAmazonで高く販売するのがもう廃れたのはよく知られているとおりです。ww

仕入れルートは商人にとってもっとも重要なのに、それを販売しているわけですぐに飽和するのは当たり前。自分でこうした商材を探してルートも確立するのが面白いのに、そこを買うことではじめようじゃ失敗して当たり前です。

例えば今、

●部品が入らないから新種の納車は来年の夏以降。メーカーも工場労働者も本当にヤバい
●住宅建材もはいらないから建設はとまっている。工務店や職人はこれからどうする
●食品も目利きにいけないからいろいろなものが入ってこずに暴騰

というスーパーインフレの前兆となっています。だからといって便器を買い占めて高く売ろうというのでは江戸時代の悪徳商人です。個人や中小レベルでやるのなら、

地方で出荷基準に合わなくて廃棄されている野菜を都市圏に運ぶ。部品を作れる国内工場を徹底的に探す。など、いくらでもビジネスチェンスは転がっていると思うんですよ。ITじゃなくてもこうした時には様々なチャンスが生まれます。

ただし、これには「頭」が必要で、人の言うことだけ聞いて何も考えずに作業してお金をもらいたいとか、お金はもらうものと考えているタイプは真っ先に餓死するでしょう。生き残るためにはマインドを切り換えて、「社会貢献をしつつ稼ぐ」という楽しさに目覚めることだと思うんですよ。

マインドリセット!!

これができないから日本はいつまでもコロナ禍から抜け出せないのです。


編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2021年11月29日の記事より転載させていただきました。