もし「補正予算」を行うならば!  ―前田拓生(大学教員)

2009年11月24日 01:13

「その政策では駄目」ばかりではなく「対案を」というコメントを多くいただきましたので、私の考えをお話します。

結論的には「エコカー減税」「エコポイント」の拡充、または、これらと同じように「消費すれば減税」という商品類の拡大が良いように思います。そもそも「エコカー減税」「エコポイント」は、自公政権下の政策として“唯一”と言っていいくらい「良い政策」なので、この考え方をもっと工夫して独自策を練れば良いと考えています。

まぁ。民主党としては自公政権の「すべてを否定したい」という気持ちなのでしょうが、現下の経済状態や経済効果を考えれば、やはりこれしかないでしょうね。できれば、「子育て支援特別手当て」の実施を先延ばし(または、やめて)、「エコカー減税」「エコポイント」のような政策を拡充してほしいものです。

ということで以下では、まず簡単に「子育て支援特別手当て」が政策的に「何故、効かないか」を解説します。

そもそも、リーマンショックの前から日本の経済は良くなかった上に「年金の問題」などがあったため、国民の多くが将来に対して大きな不安を持っています。このような状況においては「貯蓄を増やしたい」と考えるのが普通です。にもかかわらず、景気悪化のため給料等が減り、自分が思っている金額の貯蓄を行えないのが現状です。そうなると人は「さらに不安になる」ものです。

そこに「子育て支援特別手当て」などによって所得が増えても、増加分を消費に使うようなことはせず、できるだけ「貯蓄しておこう」とするものなのです。それも理性によって「できるだけ消費を控えて貯蓄しよう」と考えているのですから、経済状態がますます不確実性を高めている状況下では、いくら「所得が増えたから」といって、安易に「消費を増やそう」とする人など皆無といえます。

とはいえ、政府としては「子育てをする世帯は消費をするはず」と考えているのかもしれません。

しかし・・・

この世帯は「家を買いたい」「子供に教育保険をかけたい」など、いろいろと将来に向けてできるだけ「備えておきたい」と思っている上に、何よりも「子供の将来が心配」なので、最も貯蓄をしたいと考えている世帯ではないでしょうか。したがって、少しでも余裕がある世帯であれば、消費せずに貯蓄へ回したいと考えるはずです。その意味では民主党は拒んでいるようですが、「所得制限」が効くかもしれません。

以上のように、ほとんど政策効果のない「子育て支援特別手当て」におカネを使うくらいなら、「エコカー減税」「エコポイント」のような「消費をすれば得をする」という策を行ってほしいものです。

つまり、「エコカー減税」「エコポイント」のようなやり方は、当該商品を買わないとメリットがないことから、「今買わないで貯蓄する」のと「今消費をすれば儲かる」という事実を、各家計がそれぞれ理性的に比較することになります。とすると、「いずれ買う必要のある商品」であれば、今、買う(消費する)ことに「合理性がある」ので、消費が促進されるわけです。この政策に対しては「買った人だけが減税になるというのは不公平」という意見もありますが、買った人は「消費」ということによって「社会的に貢献している」わけですから、利己的に貯蓄をする人たちとは違うのです。そういう意味で「エコカー減税」「エコポイント」は公平であると思いますし、何よりも「消費促進」ということでは非常に優れた政策であるといえます。

モノは「耐久財」なら何でも良いわけですから、この際、車の乗り換えなら「どんな車でもOK」などにすれば、さらに消費動向も上向くことになると思われます。

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