関西空港に米軍を―上村敏

アゴラ編集部

私は右でも左でもありませんが、普天間に絡む米国との問題をみていて、このま
までいたずらに時間を浪費することは日本の国益上大きな問題があると考えます。


さて普天間の移設先は巷間でいろいろ提案がなされておりますが、決定案がどう
もなさそうです。そこで関西空港問題を採り上げてみたいと思います。普天間基地は
海兵隊の基地で主に強襲ヘリおよび戦闘ヘリおよび輸送機が中心です。そこでそ
のままの移設は演習地の問題があると思われます。そこでよく議論されますが、海
兵隊を嘉手納基地に移設し、戦闘機および輸送機部隊を関西空港に移設するのが
いいのでは思います。地勢的に大阪は比較的に朝鮮半島に近く有事の際には
沖縄よりはるかに近く有利ではないかと思います。

最近関西空港をTVで取材しておりましたが、B滑走路は殆ど使用されておら
ず、巨大な施設も殆ど使われていないようです。土地もまったく使われず雑草が
はえて
おりました。これらを活用すれば無駄な税金を殆ど使わずすぐにでも、戦闘機部
隊の移設は可能ではないかと考えます。

関西に関する問題は、専門家ではありませんので断言はできませんが、ハワイ 
オアフ島をみれば問題はないのではないでしょうか。オアフ島のヒッカム空軍基地
とホノルル空港をみれば一目瞭然です。地勢的にみれば九州がいいのでしょう
が、施設をかんがえれば関西空港が最適でしょう。また海上空港ゆえ騒音問題上も
有利であると考えます。

とにかく早く決断を下すことがいま必要とされています。 

コメント

  1. qwertyunion より:

    前線の戦闘航空団基地には敵のミサイル攻撃にも抗堪するために最低でも二本以上の専用滑走路が必要なので関空を閉鎖して米軍専用にする必要があります。(仮想敵国は中国なのでミサイル防衛だけでは不十分とするのが軍事常識です)
    特に嘉手納は現在スペースシャトルのアジア地域の非常用着陸滑走路に指定されています。
    次期シャトルにおいても有人宇宙飛行が続く限り米軍は専用長距離滑走路を二本以上要求してくるでしょう。
    さらに関空の人工島は10平方km程度であり嘉手納の半分にすぎず最低でも二倍に拡張する必要があります。
    その工費は恐らく三兆円程度になりなおかつ安保条約により全て日本政府が負担しなければなりません。
    更に米軍は射爆場の要求もしてくるでしょうが関西地域で射爆場を確保するのは至難のわざでしょう。(射爆場専用人工島もつくる?)

  2. ismaelx より:

    軍事的要素を考えず、たんに騒音問題と考えれば、ますます米側を納得させることはできなくなります。こじれるばかりでしょう。

    普天間飛行場移設の加速:(略)双方は、米海兵隊兵力のプレゼンスが提供する緊急事態への迅速な対応能力は、双方が地域に維持することを望む、決定的に重要な同盟の能力である、と判断した。。。。普天間飛行場に現在駐留する回転翼機が、日常的に活動をともにする他の組織の近くに位置するよう、沖縄県内に設けられなければならないと結論付けた。
    http://www.mofa.go.jp/mofaJ/area/usa/hosho/henkaku_saihen.html

    上は外務省のHPの過去の合意事項です。

  3. aeai4a8bbla9a4t8 より:

    米軍自身が策定しているグアム移転計画は、考慮する必要はないのでしょうか。
    http://www.city.ginowan.okinawa.jp/2556/2581/2582/37840/37844.html
    と宜野湾市では発表していますが。

    いずれにせよ、今回問題になっているのは海兵隊であって空軍ではないので、関空が機能するかどうかは疑問です。

  4. aikaneue より:

    qwertyunion
    貴重なご意見ありがとうございます。
    ただ日本国内には本格的な米軍基地が複数存在します(嘉手納、厚木など)。つまり関空を本格的な基地にする必要はまったくないと考えます。戦闘機の速度および航続距離を考えれば現実的な議論であると考えます。ご意見は単独に基地を設置するときの要件ではないでしょうか。

  5. aikaneue より:

    ismaelxさん
    貴重なご意見ありがとうございます。
    騒音問題、治安問題、安全性はいま日本国民にとって最大の関心事であると考えます。これをクリアーできなければ、いかなる地域でも、米軍を受け入れることはないのではないでしょうか。要はすぐにでも明確に米国に対し、対処法を明示し具体的なアクションに入ることが必要であると考えます。以前の政府のようにずるずる要求を呑んでしまうようなことは、最大の問題であるといえます。