まだ民間で消耗してるの?集まれ、地方公務員になりたい人!

2021年01月23日 06:01

20年末のベネッセによる高校生の「将来なりたい職業についてアンケート」によると地方公務員が一位でした。あれだけパワハラブラック体質だと言われて受験者数を減らしている国家公務員も、4位と健闘しています。

metamorworks/iStock

ベネッセ 高校生 なりたい職業ランキングTOP10
1位 地方公務員
2位 看護師
3位 保育士
4位 国家公務員
5位 一般事務
6位 ファッションデザイナー
7位 歌手・ミュージシャン
8位 ゲームクリエーター
9位 薬剤師
10位 技術系研究・技術者

職業と身分がごっちゃになっていますが、高校生の認識はそんなものかもしれません。もしくは選択肢に問題がある可能性も高いです。一般のサラリーマンの認識もそんなものなのかもしれません。

さて、めでたく1位になった地方公務員ですが、みなさんは憧れるでしょうか。人生をもういちどやり直すのなら、学生時代にちゃんと勉強して公務員試験を受けて、安定した生活を得たいと思いますか。最近は少子化の採用難で年齢制限をなくしている自治体も多いので、検討してみてはいかがでしょうか。

そんな高校生なりたい職業ランキング1位を解説したいと思います。

どうやったらなれる?

これは当然、各自治体の公務員試験を受験して、合格すれば採用されます。合格即採用の場合もあれば、合格後、自治体から面接を受けて内定という場合もあります。

基本的には、事務職と技術職があります。事務職は学科や資格等の要件がないため、だれでも受験できて、倍率は高めになります。(東京都特別区I 類採用試験2020年実施で事務職は4.7倍)でも、この程度ならがんばればなんとかなりそうですね。

就職氷河期といわれた時ほどではありませんが、まだまだ人気があります。

お給料は?

東京都で言うと、40歳くらいで、都庁は700万円台、特別区は600万円台くらいです。高いでしょうか?安いでしょうか?安定してこの給与水準なら、十分でしょうか。都心三区では、同じ職場で共働きでも、区内にマンションを買うのは難しそうですね。

ちなみに都の教員だと800万円くらいになるので、先生は公務員の中では、給料がいいと言えるかもしれません。

自治体によって地域調整額が異なってくるので、多少ちがいはあると思いますが、だいたいこんな額ではないでしょうか。コロナ禍の2020年のボーナスは、5か月程度でした。

残業は?

部署によります。定時退勤できる部署もありますが、22時23時退勤は当たり前の部署もあります。国家公務員ほどではないですが、都庁は特別区と比べて残業が多いようです。学生のみなさんが思うよりは、拘束時間はずっと長いかもしれません。

仕事は?

医師や看護師、保育士、保健師など専門職は仕事が決まっていますが、それ以外の専門職、建築、土木、電気、機械などは限られていますがさまざまな部署を回ることになります。もちろん、事務職のローテーションは頻繁なので、仕事を覚えるのはけっこうたいへんです。

とくに役所は、部署ごとに仕事の進め方が全く違ううえに、標準化されていないので、効率はとても悪いです。習うより慣れろの文化は老舗企業と一緒でしょうか。また、書類の書式を異常に気にする文化があります。

やりがいは?

あると言えばあります。でも、技術職も広い意味で庁内の書類を書く事務屋なので、あんまり世の中の役に立っているという実感は、ないかもしれません。こればかりは人によります。

議会対応があると、他人の作った矛盾するペーパーも無理やり整合性をもたせて発言せねばならず、好むと好まざると官僚答弁になってしまいます。

出世は?

基本的に年功序列です。昇進試験はありますが、係長くらいまでは何年も落ちつづける人はほとんどいません。むしろむずかしい議会対応が頻繁になる課長以上は昇進試験の受験が避けられる傾向があります。

組織のバランスを考えず、みんなどんどん出世させていくので、係長3人、主任2人、ヒラ1人みたいないびつな職員構成になったりします。係長は、お互いに矛盾した指示を出すのが通常運転です。

身分保障は?

ご存じのとおり、手厚い身分保障があり、雇用は安定しています。ただし、残念な人も辞めていかないので、民間企業以上に澱がたまっています。どんな人の下に配属されるかは運次第なので、こればかりは諦めましょう。公務員だからと、のほほんとした人格者ばかりだとはまちがっても思わないほうがいいです。着任したときのショックが大きいので。

事務方でも教員と同じく、療養休暇に入る人は多いです。(メンタル等をやられても転職できないから)

若い方は、会社が潰れたり解雇されたりするのが怖いと思うと思いますが、それよりもパワハラ等で精神疾患に追い込まれて辞めていく確率のほうが、はるかに高いと思っておいたほうがよいでしょう。

さて、第一回目はこんなかんじでしたが、地方公務員のイメージは湧いたでしょうか?

次回は実際の勤務実態をお伝えできればと思います。

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元教員、ギジュツ系個人事業主

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