まだ民間で消耗してるの?(2)地方公務員のやりがい問題

前回は、地方公務員ってこんなかんじということをお伝えしました。

今回は、地方公務員のやりがい問題を説明していきたいと思います。

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裁量権がほぼない

基本的に裁量がなくやりがいがないと言われます。事務が煩わしいほどである一方、何か新しいことを創造する仕事はありません。あったとしても、首長や議会の思い付きだったりします。スピード感は全くありません。民間経験者が入庁すると、業務のレベルが20年30年も遅れている感じがします。異動が激しく仕事が属人的なため、50歳になっても民間の25歳程度がしている仕事しかできない場合も多いです。

指揮系統が複線化

公務員の指揮系統は、上長の命令に絶対服従みたいな感じがしますが、実際そうです。ただし、指揮系統は混乱しています。ほんらい混乱がないように指揮系統があるはずなのですが、上長のほうが下僚よりも人数が多かったり、その上長一人ひとりが矛盾した命令を出したりするので、末端の職員は混乱します。

そのバラバラの命令を受けた職員が、個々の判断でその命令が法令違反ではないかをしっかりと見極め、また見極める能力がないと、のちのち法令違反も起こりますので、なかなかのプレッシャーです。

タスクが著しく不明瞭

役所は仕事の定義を明確にできていない場合がほとんどです。もちろん、明確な成果も定義されていないです。前任者からの引継ぎで要点は聞くことができますが、属人化しているので聞くだけで大変です。聞けたとしても、その仕事の必要性や成果の明確な基準がないので、結果的に前任者とは全く同じ手法で作業ができず、そのために電子システム上でのエラーや、エクセルのバグ、転記ミスなどの問題が生じ、無駄な作業の山が築かれていきます。

人間関係が閉鎖的

何度か述べていますが、閉鎖的な人間関係は、自分の身内と呼べる職員や、古くからいる職員との繋がりを重視することになります。そのため、グループや派閥の対立にもつながりやすく、自分のグループではない職員同士は敵対していたりすることも、少なくありません。部外者にちかい新入職員や移動したての職員は、いじめの対象になりやすいです。

仕事のための仕事

公務員の仕事内容は「上に納得してもらうための説明」が大半です。そのための資料作り、関係者全員への根回しになります。決裁事項は、担当の部課長も十分に内容を理解しないまま判子を押して決裁してしまいます。フィードバックが全くかからないまま首長の判子までもらってしまいのちのち問題が発覚して大騒ぎ、というケースもしばしば見受けられます。

・・・でもやっぱり安定がいちばん!

ただ、ここまで書いてきて、仕事やお金で苦労している方から見ると、とてもぜいたくな悩みかもしれないと思うようになりました。

安定が何より大事。しがみつけば、安定性は抜群です。

公務員は、仕事において「数字」も「結果」もほとんど求められません。降格したりリストラされたりすることもないです。公務員は、景況感や社会情勢にもかなり左右されにくいと言えます。2020年のボーナスも、公務員は安定的にもらえました。

前回も書いたように、公務員だからといって、上長や同僚が茫洋としていて人格者とは限りません。部下を何人も潰してきて、その害悪が人事部にも認識されているにもかかわらず、閑職にも追いやられず楽しそうに仕事をしているミドル世代は実に多いです。そういう人たちにはこれほど恵まれた職場はありません。そうでない人にはちょっと辛い40年間になってしまうと思います。

2000年ごろの就職氷河期ならいざ知らず、現在のような人手不足の状態で第一志望にするのは、ちょっともったいない気もします。

公務員の仕事は「政策の立案」「地域に密着」などと説明会では言われますが、そういう志望動機で入庁すると、がっかりするかもしれません。

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