まだ民間で消耗してるの?(完)これからの地方公務員:滅びゆく特権階級

公務員の未来予想図

これからは地方公務員の仕事も、国家公務員とは別の意味でたいへんなものになっていくと思います。

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社会的弱者が今後激増することへの対応、空き家のような老朽インフラの撤去、修繕見込みのない社会インフラの維持、頻発する災害への対応・・・。

庶民のお金は増大する社会保障費に吸い取られます。公務員へ回されるお金はいちばん最後になるかもしれません。そのとき、新規採用は抑制されるでしょう。公務員は、少ない人数で上記の膨大な仕事を回さなくてはなりません。

それに、地方公務員改革もどんどん進んでいくのではないでしょうか。

いま40歳以下の年齢の方は難しい選択の帰路に立っていると思います。

公務員は減り、仕事は激増する

日本の公務員の総人件費(GDP比)は、OECD諸国と比べて少なく、まだまだ増やせると言われたりもしますが、公務員のやるべき公共サービスを様々な形で民間に委託してきたからです。今、役所のカウンターに座っている人は、だいたい派遣会社から派遣された人です。うしろで我関せずと座っているのが正規の公務員たちです。ですから、これ以上正規職員を増やすのは、難しいのではないでしょうか。

とくに地方での公共サービスの持続性は絶望的になりつつあります。東京だって少子高齢化がそれ以上に急激に進むので、自治体の受け皿は無くなっていきます。

すべての自治体で、財政が不安な状態にあります。

夕張市は例外と言い切れるか?

わが自治体は夕張市とはちがうと思いたいところですが、どの自治体も将来のビジョンは明るくありません。

財政破綻する自治体が増えれば、救い切れない自治体も出てくるはずです。

どうしようもなく行き詰まった自治体に勤めている場合、地方公務員の身分保証が無くなったり、リストラの対象として追い出し部屋に押し込まれる可能性も出てくるかもしれません。

そもそも自治体にお金がない

定年の繰り上げや退職金の切り下げなども起こるはずです。自治労が「権力の横暴だ!」と声高に反対を叫んでも、そもそもお金がなければどうしようもありません。

これから入庁する若者は、地方公務員だからといって、安定したライフを送れなくなる可能性も十分に考慮した方がいいと思います。

公務員に第二の人生は歩めるのか

基本的に公務員に専門性はありません。それは技術職でも同じです。

そして営業や接客をすることもないので、対人関係のスキルも身に付きづらいです。

転職もひじょうにまれです。パワハラに遭っても、同程度の待遇で転職できないからです。(市町村レベルの地方公務員は在職中の待遇はそこまでよいとは言えません。仕事も去年もそうやっていたという必然性のない事務仕事が大半です。がまんして残れば定年後に取り戻せるかもしれませんが、それは楽しい人生でしょうか。)

キャリアのファーストステップとして地方自治体をお薦めしないのはこういった理由からです。

そういったことを踏まえても、公務員の安定に魅力を感じるなら、公務員試験に備える価値はあるかもしれません。

老若男女問わず、公務員を目指す方の健闘を祈ります。

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