新しいコロナ対策に関して --- 中沢 雅弘

政府分科会の尾身会長が「個人行動制限やワクチンパスポートについて議論すべきだ」と発言をした。

尾身 茂氏 NHKより

新型コロナが発生して1年半、政府と分科会がやってきたことは、ひたすら感染拡大を抑えるために国民に制限をかけ自粛を促し、特措法、感染症法を改正し、本来保護の対象となるべき感染者や事業者に対し、罰則の威嚇をもってその権利を制約し義務を課した。その一方で医療体制にはほとんど手を加えることなく、病床キャパを上げる努力もしなかった。

また、最大の政府の間違いは新型コロナを指定感染症に長期間置き、2021年2月より1類(乃至2類)相当の新型インフルエンザ等感染症に分類したことだ。1類(乃至2類)相当の感染症は重装備の感染対策が求められ、多くの開業医が参入しにくく、医師法の応召義務では特例で患者を断れる。このことで、新型コロナの受け入れ医療機関が増えず、世界でもさざ波程度の感染者数・患者数でも病床が逼迫し、第4波では大阪、兵庫で医療崩壊してしまった。

1類(乃至2類)相当に分類していることの弊害はそればかりではなく、感染者をPCR検査であぶり出して、濃厚接触者も合わせて片っ端から隔離したことである。本来は積極的疫学調査は感染ルートを調査し、感染源を突き止めることで感染拡大を食い止める意味があるのだが、結果的に感染源は不明というケースが大半で本来の目的を達せず、ホテルや自宅に感染者を閉じ込めたことで、治療が遅れ重症化するという悪循環に陥った。

医療オペレーションに医療行為の行えない保健所を介在させ、保健所の業務が逼迫したことで治療が遅れた。診断して即治療すればほとんどの患者は救えたはずと尼崎の長尾医師は言う。

ワクチン接種が高齢者に浸透し、我が国では死者数が減少傾向にある。新規感染者数にとらわれず重症者数と病床占有率を指標にするフェーズに入るべきで政府の対応は今のところ正しい。未だに検査・隔離を増やしてロックダウンを主張し、ゼロコロナ路線の野党にコロナ対策を任せたら、時は再び1年半前に戻ってしまう。総選挙では野党の躍進は絶対に阻止しなければいけない。

政府に求められることは、指定感染症の分類を5類に下げることと、厚労省や医師会とつるんで医療体制を放置し国民に制限をかけるしか能のない分科会の尾身会長を更迭し、分科会を解散することだ。尾身会長が今回発言したワクパスなどはまったく意味がない。なぜならブレークスルーが7割と米CDCが発表した通り、接種しても再感染する可能性のあるワクパスが一体なんの証明になるのか。

ロジックが破綻している。国民への行動制限も必要ない。感染拡大しても5類にして医療体制が盤石であれば、何も問題ないのだ。2年前のインフルエンザ流行期には全国で1日40万人の患者が発生したが、医療崩壊は起きていない。コロナ前の日常生活に戻すこと、それが新しいコロナ対策だ。

中沢 雅弘
大阪府 63歳 自由業


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