アゴラでは日々多くの記事を配信しており、忙しい方にはすべてを追うのは難しいかもしれません。そこで、今週の特に話題となった記事や、注目された記事を厳選してご紹介します。
政治や社会保障を中心に、国際情勢やビジネス、文化に至るまで多岐にわたる内容を網羅。各記事のハイライトを通じて、最新のトピックを一緒に深掘りしましょう!
政治・経済・社会保障
立憲民主党の岡田氏が高市首相の台湾有事答弁を批判しましたが、これは自身の執拗な質問が引き出したものだと筆者は指摘しています。失言を誘うような質疑は建設的ではなく「ハラスメント」であり、国防論を歪めるものだと厳しく批判しています。
「失言誘導」で国防論を歪める立民・岡田克也元外相:国会質疑がハラスメント化(アゴラ編集部)
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日銀の利上げと高市政権の国債増発という矛盾した政策が、金利急騰と民間投資の阻害を招くと筆者は警告します。アベノミクスの円安政策が資本逃避と産業空洞化を生んだとし、バラマキ財政がさらなるインフレと国民の貧困化を引き起こすと批判しています。
高市政権と日銀の迷走でインフレと「日本売り」が始まる(池田 信夫)
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経済学者の大半は財政出動より規制改革を支持していますが、政治家は選挙や利益誘導のためバラマキを好むと筆者は指摘します。将来へのツケとなる財政出動ではなく、コストをかけずに大きな経済効果を生む規制緩和こそが、日本経済に必要な策だと説いています。
財政出動を支持する経済学者は3%しかいないのに、なぜそれを主張するのか(永江 一石)
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立憲民主党の原口一博氏は、岡田克也氏が高市首相に行った台湾有事に関する質問を「誘導尋問」と批判。「自分が幹事長なら除名処分にする」と述べ、政争のために安全保障の「曖昧戦略」を崩しかねない岡田氏の姿勢に、党内から異例の強い苦言を呈しました。
立民・原口氏が岡田氏の誘導質疑を「俺が幹事長なら除名」とド正論の猛批判(アゴラ編集部)
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著者は、日銀の12月利上げの可能性が高いと予測しつつも、政府の財政緩和姿勢が円安を助長していると指摘します。日本の国力低下を背景に円安が構造的に進む「地殻変動」が起きており、ドル円が200円に達するリスクとその生活への深刻な影響を懸念しています。
金利は上がるのか?円相場はどうなるのか?:ドル円が200円になるとき(岡本 裕明)
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日本の長期金利が18年ぶりの高水準に達し、2%に迫っています。日銀の利上げ観測に加え、高市政権の積極財政による財政悪化への懸念が重なり、海外勢を中心に国債売りが加速。超低金利時代の終焉が近づき、財政と国債市場の信認が問われる局面に入ったと報じています。
植田総裁の発言と責任ある積極財政への懸念で長期金利が2%に迫る(アゴラ編集部)
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黒田日銀の超低金利政策や円キャリートレード、世界の金利正常化との乖離が要因となり、日本の長期金利が急上昇し「国債バブル」の崩壊が始まったと指摘しています。異常な低金利の反動とその影響について警鐘を鳴らす内容です。
黒田日銀のつくった「国債バブル」の崩壊が始まった(池田 信夫)
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マイナ保険証への移行が本格化する中、紙の保険証維持を訴える声には、不正利用の温床となってきた利権構造を守る意図があると指摘しています。医療DXや不正防止の観点から移行は不可欠であり、古い仕組みに固執する勢力への批判を展開しています。
「マイナ保険証」への移行が本格化:それでも「紙の保険証を守れ」という利権構造(アゴラ編集部)
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旧姓使用を法制化しても、戸籍上の夫婦同姓原則は変わらず、本人確認や国際的な整合性における問題は残ると著者は指摘します。二重の名前を認めることはセキュリティリスクを高めるため、国際標準である選択的夫婦別姓が最も安全で現実的な解決策だと結論づけています。
旧姓使用の法制化で夫婦別姓は必要なくなるのか?(池田 信夫)
国際・エネルギー
トランプ政権のパリ協定離脱や先進国と途上国の対立が影を落としたCOP30。資金や貿易を巡る攻防の末、化石燃料への言及は見送られ、多国間主義維持のため玉虫色の決着となりました。1.5℃目標の達成は一層厳しさを増しています。
COP30の結果と評価:パリ協定10年目に見えた1.5℃目標の限界(有馬 純)
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ブラジル・ベレンで開催されたCOP30は、トランプ政権のパリ協定離脱宣言により米国交渉団が初めて完全不在となる異例の事態となりました。先進国グループの要であった米国を欠き、EUが途上国との交渉で苦戦を強いられるなど、気候変動対策を巡る国際社会の潮流変化が浮き彫りになったと著者は報告しています。
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中国での日本関連イベント中止は政治的圧力だと著者は分析します。背景には習近平氏の任期や台湾問題への焦りがあると指摘。日本は安易に巻き込まれず、冷静かつ威厳ある外交を続けるべきだと主張しています。
中国は何をしたいのか?習近平氏は何に焦っているのか?(岡本 裕明)
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国際法における国家承認の「曖昧さ」を重視すべきと著者は論じます。台湾の現状や、ウクライナ東部の「事実上の」ロシア支配を認めるトランプ案を巡る議論で、国際法の複雑さを無視した感情的な対立は危険だと指摘。現実に基づいた「曖昧さ」こそが国際社会の運営に不可欠だと説いています。
国際法における国家「承認」:台湾とウクライナ東部(篠田 英朗)
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上海では日本の音楽イベントが相次いで突然中止されファンが困惑する一方、湖南省ではイオンモールが盛大に開業しました。日中関係の緊張下で、文化イベントの排除と経済活動の歓迎という「選別」が鮮明になっている現状を伝えています。
中国で音楽イベントが続々中止される中、イオンは新大型店を無事開業(アゴラ編集部)
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中国駐大阪総領事の暴言が物議を醸していますが、筆者は習近平国家主席の発言こそがより威圧的で恐ろしいと指摘します。習主席は共産党と国民を同一視し、政権批判を国民への攻撃にすり替える論法を用いており、その常套手段に国際社会は警戒すべきだと論じています。
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2026年にウクライナが敗戦した場合、英独仏で支援政策への批判が高まり、対露融和的な右派政権が誕生するというシナリオを提示しています。各国の政権支持率の低迷と右派の台頭を踏まえ、ウクライナ支援や脱炭素政策の転換が起きる可能性を示唆しています。
2026年ウクライナ敗戦で英独仏に右派政権が誕生するシナリオ(杉山 大志)
ビジネス・IT・メディア
AI需要でPCメモリ価格が急騰していますが、Apple製品に関しては駆け込み購入は不要だと著者は述べます。Appleは長期契約と強力な購買力で部品価格変動の影響を受けにくく、価格改定は主に新モデル発売時か急激な円安時に行われるため、メモリ相場より為替動向を注視すべきと助言しています。
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AIの普及でホワイトカラーに余剰が生じる一方、現場を支えるエッセンシャルワーカーは低待遇や過酷な環境により深刻な人手不足に陥っています。この労働市場の歪みは、適切な処遇改善が進まない限り解消されず、社会インフラの維持すら危ぶまれる構造的問題だと指摘しています。
エッセンシャルワーカー不足とホワイトカラー余剰の乖離がさらに深刻に(アゴラ編集部)
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高市首相の「働いて」5連呼が流行語大賞に選ばれたことを受け、著者は働くことの濃密さと時間の有効活用について考察しています。24時間働き続けるのは困難だが、限られた時間で「質×長さ」を最大化し、仕事も遊びも貪欲に楽しむことが本質だと説いています。
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マツダの希望退職者殺到は、リストラではなく「キャリア支援」としての新人事戦略の表れだと筆者は分析します。終身雇用から専門性重視への転換が進み、黒字企業でも早期退職募集が常態化する、日本企業のキャリア観の大きな変化を象徴していると論じています。
マツダの希望退職者殺到が物語る、日本企業の人事戦略の大転換(アゴラ編集部)
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ヒルトン・アメックスのプレミアムカードは、年会費が6万6000円と高額ですが、年に1度高級ホテルに宿泊するだけで元が取れると著者は推奨します。決済額に関わらず、週末無料宿泊特典や朝食無料などのゴールドステータス特典が付与されるため、旅行好きには実質コストが安く、合理的な選択肢だとしています。
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不動産開発業者である著者が、自身の経験を交えながら「みんなで大家さん」の成田プロジェクト問題について考察しています。成田国際空港株式会社(NAA)との借地契約解除によりプロジェクトは窮地に陥りましたが、著者は第三者への事業譲渡による再生の可能性を示唆しつつ、出資者への全額返金は困難であると予想しています。
不動産開発の深淵と「みんなで大家さん」の成田プロジェクト問題(岡本 裕明)
科学・文化・社会・一般
天然チョウザメの乱獲により養殖が主流となる中、フランス南西部のヌーヴィックで2011年に創業したメゾンを紹介しています。自然豊かな環境で一貫生産される有機キャビアは、フレッシュで香り高い味わいが特徴。現地では養殖場見学やレストランでの試食も楽しめます。
フランス南西部で育まれる“奇跡の卵”──キャビア・ド・ヌーヴィック(加納 雪乃)
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寛政の改革を主導した松平定信の失脚は、公式には円満退任とされますが、実際は将軍家斉との対立が原因でした。定信は「大御所」尊号問題で家斉の意向を拒否し、将軍補佐として権力を集中させたことで家斉との溝が深まり、事実上の解任に至ったと解説されています。
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「令和人文主義」という自称の教養ブームが炎上した背景には、自己賛美的な宣伝手法への嫌悪感に加え、その担い手たちが裏で「キャンセルカルチャー」に関与しているのではないかという疑念があると著者は指摘しています。学問の権威を利用したビジネスや言論統制的な動きへの批判が高まっていると分析しています。
「令和人文主義」はなぜ炎上したのか:日本でも反転した “キャンセル” の潮流(與那覇 潤)
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スカイツリーを望む墨田区の下町散歩を紹介しています。牛嶋神社の撫で牛や、三井家ゆかりの三囲神社のライオン像など、歴史ある寺社を巡りつつ、老舗の長命寺桜もちや言問団子といった江戸の情緒を感じるグルメも堪能できるコースです。
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人前で話す苦手意識は「準備」「練習」「慣れ」で100%克服できると著者は断言します。自信のなさが緊張や失敗の悪循環を生むため、成功体験を積むことが解決策であり、年齢に関係なく、愚直な練習と場数こそが上達への唯一の道だと説いています。
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著者は、戦後民主主義や歴史化された記憶を「ワクチン」に例え、それらが社会が決定的な過ちを犯さないための免疫として機能すると論じます。単純な一辺倒主義や「ゼロリスク」思想への傾倒を危惧し、中間領域での思考や歴史の共有が、困難な現実と適切に向き合うために不可欠だと説いています。
ぼくたちの歴史は、敗戦後に注射された「ワクチン」である。(與那覇 潤)
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スカイツリーを望む奥浅草エリアの散策記です。招き猫発祥の地とされる今戸神社で縁結びを祈願し、山谷堀公園で歴史に思いを馳せ、待乳山聖天で大根奉納の風習に触れるなど、下町情緒溢れる街並みと文化を満喫した様子が綴られています。
夕暮れ時の奥浅草 招き猫のふるさとをスカイツリーをながめつつ歩く。(ミヤコ カエデ)