その日に備えて --- 天野 信夫

2016年03月11日 06:00

東日本大震災から今日で5年が経ちました。被災地では様々な慰霊の行事が行われますが、遺族の悲しみはとても5年では癒えないでしょう。改めて哀悼の意を表したいと思います。と同時に、日本で大地震は一定の周期で必ず起きるわけですから、常に備えを十分にしておく必要があります。

阪神淡路大震災の時も東日本大震災の時も、救援隊やボランティアが続々到着し、援助物資が次々届いた後、被災地の受け入れ窓口がそれらを捌き切れずに大混乱した経験がありました。せっかくの救援隊やボランティアを被災地のどこへ送り込んだらいいのか分からない、善意の援助物資が大量過ぎて仕分けや保管ができない、等々の事態が発生したのです。

それでなくても被災地は通常の基盤が失われ大混乱になっています。善意のはずの多数のボランティアや大量の援助物資が、かえって被災地の大混乱に輪を掛ける結果になってしまったのです。援助や支援にも予めの交通整理が必要だろうと思います。

種類や内容によって、あらかじめ援助の割り振りを決めておいたらどうでしょう。思いつきの素人考えで恐縮ですが、例えば国内からの援助なら、水は○○県、食料は○○県、衣類は○○県、テント・毛布は○○県から送ってもらいます。道路は寸断されますので、それぞれ輸送手段と輸送ルートは複数決めておきます。外国からの援助なら、○○国はレスキュー部隊の派遣、○○国は医師の派遣、○○国は医薬品の輸送、といった具合です。日本企業に水、食料、衣類、燃料、医薬品の供出割り当てをしておくことも可能でしょう。

自衛隊の災害出動など、マニュアルに沿った公的な支援ルートも別途準備されていると思いますが、任意で善意の援助がばらばらに展開されたら、やはり現場は混乱します。各県、各国、各企業の得意分野に特化した援助を予め決めておけば、相談の手間と過不足による混乱がある程度は防げます。情報が錯綜し混乱の渦中の現場をいかに落ち着かせるか、これが初期対応の大きな鍵になります。

それは間もなくやってきます。私たちは備える必要があります。

天野 信夫
無職(元中学校教師)
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