丹羽元駐中大使の無責任な平和論に慨嘆する

2017年04月16日 21:00

伊藤忠会長から転身し、2012年まで中国大使を務めた丹羽宇一郎氏(日本記者クラブサイトより:編集部)

「時事放談」で田中均元外務審議官と丹羽元駐中大使が出て、丹羽氏は米朝が対立すると厚木基地の近くに住んでいるから心配とか難民が押し寄せると困るから外交努力で穏便にと仰る。

「話し合いをしておればその間は戦争はない」といい、一方で、「北は核を放棄したらつぶされると分かっている」「だから、話し合いを」と無茶苦茶。北朝鮮も外交努力をする気のような気がすると何の根拠もなくいう。

そんなことばかりやってるんで北朝鮮が核兵力を手に入れるまでになった。いま穏便にしたら一年後にはより進化した核兵力を手に入れるだろう。田中氏も半ば切れて「どういう話し合いをすればいいのか」「圧力掛けないと話し合いにも成らず」と迫るが、まともに答えられず。

こんな極楽とんぼが駐中大使だったとは泣きたい気持ちだ。民主党政権の岡田克也外務大臣の人選だが、本当にひどいことだったことが分かった。こんなことだから二重国籍者を後任にして平気なのだ。中国にとって赤子の手をひねるような物だったことは想像に難くない。

田中氏は、トランプが不安定なのは心配だが、狙っているのは、北朝鮮の行動の確実な抑止であって、これは正しい、いま止めねばならないと指摘。さすがの見識である。圧力とは場合によっては戦うという姿勢なくしては意味がないではないか。

ただし、その一方で、北の体制存続には確実な保証を与えるべきだというのが私の意見だから、私はなにもタカ派ではない。

ともかく、北朝鮮について「核問題」については、日本はアメリカより急ぎ強硬でなければならない。なぜなら、早く核を放棄させないと身動きがとれなくなるのはアメリカより日本が先だ。米朝の争いに巻き込まれるというのは見当外れ。日本はともかく急いでくれとアメリカに頼む立場だ。

「今は食い止めるべき」という人がいるが、来年になってもっと核戦力が強力になった北朝鮮と対峙するほうがいいのか。

一方、安倍首相は米朝関係で仲介をできる立場にある。核などをやめる代わりに体制の存続を認めるというトランプ路線を日本人に納得させられるのは安倍さんしかいないからだ。韓国抜きで日米中露で北を共同監督してはどうか。韓国の国内政治にかかる思惑が絡むとややこしいだけだ。

北の体制を継続させることは癪ではあるが、核戦争よりはベターだ。

誤解だらけの平和国家・日本 (イースト新書)
八幡和郎
イースト・プレス
2015-10-10
タグ:
アゴラの最新ニュース情報を、いいねしてチェックしよう!
八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑