「お一人様」は冷遇すべきか?優遇すべきか?

1人で外食することがありますが、ランチはともかくディナーでは「お一人様」は冷遇されることが珍しくありません。

例えば、ある焼き鳥屋さんでは、串の注文は2本からと決められ、もつ鍋のお店も鍋は2人前からの注文になっています。1人で入ることを想定していない注文の制約です。

行きつけの店ではなく、通りがかりに何となく入るお店でも、人数を聞かれ、1人ですと言うと、あまり歓迎される雰囲気にならないこともあります。

確かに、1人客は団体に比べ当然ながら売り上げにはあまり貢献しません。グループで来て、盛り上がった勢いで、値段を気にせずどんどん注文したりもしません。

また、相席にさせることができないお店の場合、2人掛けの席に1人で座られると、1席無駄になってしまい、お店の効率が悪くなります。カウンターも席数が偶数なら、2人して入ってもらったほうが、ありがたいのです。

特に、フレンチやイタリアンなどのレストランは、カップルや数名のグループで出かけるのがデフォルトになっています。男性1人で予約する人も珍しいでしょうしょうし、もし1人で行ったとしても、あまり居心地は良くなさそうです。

しかし、日本では今後、高齢化が進む中で、1人で生活する人の数は増えていくのは確実です。お店によっては、お一人様を顧客として積極的に取り込もうとするところもありますが、まだ少数派です。

例えば、自宅の近くにある和食のお店は、通常のメニュをハーフサイズでと注文すると、ほとんどのメニュで対応してくれます。このような心遣いをされると、1人客が大切にされていることが顧客に伝わり、リピートする人が増えると思います。

満席で、毎日のように予約で席が埋まっているならともかく、集客に悩んでいるお店があるなら、思い切って「お一人様」を優遇するという戦略もあると思います。落ちついた雰囲気で1人でゆっくり美味しいものを食べたいという人は意外に多く、これからますます増えていくと思うからです。

そういえば、SHINOBY`S BAR 銀座もプリフィックスコースは2人前からの注文でした。他のお店のことをあれこれ言うより、まずは隗より始めよですね。また「実験」してみたいと思います。

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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年4月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。