大相撲八百長問題を調べている特別調査委員会が全関取に対し、聞き取り調査に当たって携帯電話と預金通帳の持参を要請しているそうだ。すでに八百長の疑いがかけられている力士の携帯電話から、証拠となる電子メールが警視庁の調べで見つかっている。警視庁から疑いを指摘された力士には携帯電話の任意提出を要請したが、多くの力士は機種変更した、水に落とした、妻に踏まれて壊れたなどと回答し、提出を拒んでいる。だが、だれもこの要請が通信の秘密を侵す行為であると批判しない。後ろめたいから提出しないのだろうと多くの国民は思い込まされている。しかし、携帯提出拒否は力士のみならず国民の当然の権利である。
通信の秘密を守る義務は電気通信事業者だけに課せられているわけではない。第三者つまり一般国民も守る義務がある。プロバイダーのメール転送、迷惑メールの削除など当事者が了承した場合は例外とされるが、今回の八百長相撲に関しては例外が認められるのだろうか。法律の専門家ではないから、分からないがネットで関連項目を調べた範囲内では、これは通信の秘密を侵す行為ではないかと考える。
昨夜NHKニュースを見ていたら、水に落としても、踏みつけられても内部のメモリーさえ生きていれば、メールの復元ができるという業者の説明を流していた。まるで携帯の提出を拒否する力士は怪しいぞといっているような内容だった。報道機関なら、携帯提出要請は通信の秘密とどういう関係になるのかを報道することが先なのではないだろうか。下町で生まれ相撲部屋を遊び場にして育ったから、相撲は大好きなスポーツである。八百長がいいとはいわないが、力士は汗まみれ土まみれで稽古している。待遇格差があまりにも大きい中で、下位力士の八百長くらいは目をつぶってやりたくもなる。通信の秘密を侵してでも八百長を根絶する意義はどこにあるのか、八百長の証拠調べは他に手段はないのか。このままでは、相撲協会が力士のケータイメールを常に検閲するなんてことになりかねない。
コメント
あくまで任意だから問題ありません。
強制だったら、問題になります。
私も法律に詳しい訳ではありませんが、任意ですから携帯の提出は拒否できるものではありますが、提出したからと言って通信の秘密を侵害するものでもないはずです。
義務と権利を混同されているようですが、通信の秘密の義務とは他人の通信の秘密を守るのが義務であって、自らの通信の秘密まで守らなければならない義務はありません。
即ち、任意の提出に応じる事は通信の秘密を侵害された事にはならない訳です。
これは、裁判で黙秘権が認められますが黙秘権を行使しない発言は有効なのと同様に、権利とは行使する”権利”はあっても、必ず行使しなければならない”義務”は無いという事ではないでしょうか。
ちなみに、八百長が下位だけなのか上位まで含めてかは、まだ分かっておりません。
八百長も含めて相撲の伝統だとおっしゃる方もいるようですが、それなら、自らの嘘を隠し通して週刊現代を告訴して賠償金を取るような近代的な行為はすべきでは無かったしょうね。
英語圏の冗談として、 宿題を提出できない生徒が「宿題がだせないのは犬にたべられたから」というのがあります。 力士も、「携帯は犬にたべられた」といえばよかったのです。 まさか、 開腹してフラッシュ・メモリをとりだせとはいわれないとおもいます。
大相撲の八百長は違法ではないから、八百長を理由に警察が個人のメールの内容を公開するのは問題がある。然し金銭の授受が行われており、受け取った本人は税務申告を行っていない事は間違いがない。これは脱税という違法行為である。
低収入の下位の力士には目をつぶるとしても、高収入の上位幕内力士がうわさ通り八百長して数百万の金が動いているのであれば、悪質な脱税行為だ。親方株の収得には数億の金が動くという。八百長以外にも税務申告されない金がいくらでもあるのではないか?
神事、伝統文化だといっても、法の下に万人平等であるべきだ。脱税の疑いが濃厚なのだから警察や税務署は少なくとも幕内力士のメールや銀行通帳の調査を徹底してやるべきだ。
4. hogeihantaiさん
>大相撲の八百長は違法ではないから、八百長を理由に警察が個人のメールの内容を公開するのは問題がある。
私もかねてより、警察が八百長とされる通話内容を外部へ流す事ができる法的根拠を知りたいと考えていました。八百長は違法ではないし、力士は公務員ではないので金銭の授受が贈収賄にはならないだろうし、脱税だとしてもまずは税務署の担当ではないかと思われます。
いや、提出を拒否する力士は明らかにクロでしょう。
ただ、シロの力士でも拒否する権利は有ります。
現状では、提出することのメリットとデメリットのバランスが取れていないからです。
・調査の結果シロの力士は、公表する
・関係のない個人情報が漏洩した場合は、10億円貰える公正証書を組む
これくらいなら、シロの力士は自分から提出しますよ。
取り調べる側も、それくらいの情報管理で臨むべきです。
多分、相撲協会がそれを許さないのでしょう。
要するにシロクロをはっきりさせたくないのですよ。
公正な同一ルールの下で,相互に競争して優劣を決するという
市場のルールが通用しない社会=日本ならではの屁理屈ですね.こういう輩の多さが日本の腐った土壌をはぐくみ続けるのだろう.
力士は全員シラを切ればいいと思います。携帯メールなど「冗談」ないし「心理戦」とでも主張すればいい。まったく違法ではないのでしょ?浮世離れした体格の人達の浮世離れした武闘に、娑婆のルールを持ち込んで糾弾するのは無粋の極みだと思います。夢が壊れてしまいます。こんなくだらないことで騒いで白鵬を聴取したりしてモンゴルの人達にも申し訳ない。
それより電波利権や電波オークションなどで、実社会の役人や大企業の経営者が“談合”している方が、よほど糾弾されるべきでしょう。実社会の“八百長”こそ新聞は大見出しで騒いでください。
日本の警察が,一力士の星取勘定の解明に心血を注いでいると思っている輩がこれほど多いとはあきれるな.
彼らの目的は,あくまでも暴力団の活動資金源の流れを解明する為に捜査を行っているのだが,どうも理解できていないらしい.
暴力団が胴元となる闇賭博において,胴元が自由に勝敗の行方を操作できなければ,そもそもシノギとして成り立たないし,暴力団との蜜月関係が一朝一夕で断ち切れると,平和ボケした日本人は本当に信じているのであろうか.
闇組織とのつながりの深い日本のマスコミが,問題を矮小化する為に意図的に報道している点も大きく影響しているのであろうが,清濁併せ呑むがごとく八百長も必要悪だと割り切ってしまえる,フェアプレイ精神の欠如という日本の独特な社会風土によるところの方が大きいのだろう.自由競争を忌避して,権威による事前調整をありがたる日本人の気質がよく現されている事件だとあらためて思う.
あくまで任意だから問題ない、ということではありませんね。
提出を拒んだ力士は怪しいという、社会からの強制力がはたらいていることは確かです。
通信の秘密は憲法で保障されていますが、憲法12条には「国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ」とあります。
力士たちが通信の秘密を主張しても“権利の濫用”にはあたらないでしょうが、
国技大相撲存亡の危機なのですから、“公共の福祉”のため、協力していただきたいと思います。