文部科学省は「令和4年度(令和3年度実施)公立学校教員採用選考試験の実施状況」を公表しました。小学校教員の採用試験の倍率が2.5倍となり、過去最低の倍率を更新したことなどを明らかにしました。
「教員離れ」止まらない 公立小の採用倍率、昨年度最低https://t.co/B4feiBAa8n
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) September 24, 2022
中でも、秋田県と福岡県で1.3倍、佐賀県と大分県で1.4倍になるなど、18自治体で2倍を切ってしまっています。また、中学校の採用倍率は4.7倍、高校は5.4倍となりました。校種全体の倍率は3.7倍となっています。こちらも過去最低となっています。
■
仕事は増えていますが、定員はそうそう増えません。
教員不足ヤバい
埼玉県では2年前くらいから臨任の常勤教員が複数校兼務するのが常態化している
その兼務による穴で正採用の負担も増える教育現場は既にパンクしてフニャフニャになってる
分身しないといけないくらい人が足らんのに採用試験の倍率は年々低下してる
学生諸君、君たちは賢い!!
— 教師のバトンは鈍器 (@h0wridiculous) September 23, 2022
「量」もさることながら、教員の「質」は確保されているのでしょうか。
実際にすでに現場で非常勤として活躍している先生が採用試験に落ちていることから、教育委員会の採用基準に疑問を投げかける声も。
その非常勤の講師に頼り切った教育現場の状況に危機感を募らせる声も。
教員採用試験で落としておいて講師で担任させる行為を今すぐに止めるべき。
詳しく言うと、講師で担任をさせるなら定員を超えてでも合格させるべき。— 中野教諭 (@NPE78178103) June 22, 2022
氷河期世代の人たちが大学生だったころは、採用試験の倍率が20倍とかありましたが、諦めて民間企業で働いています。民間企業で活躍している人は、戻ってこようとは思わないでしょう。
教員免許持っていますが、氷河期世代は地域によっては教員採用が宝くじか?と思うような倍率でした。どうしても先生になりたくて頑張っていた人たちが非正規でやりがい搾取され、血の涙を流すような状況もあって。あの頃にちゃんと採用していたら今みたいなことはなかったのに…とやり切れないです。 https://t.co/6sBwfh3Rc6
— シオタハルカ (@harukashiota) April 29, 2022
文科省も教育委員会も、現実から目を背けつづけています。
文科省「教員不足だ!」
↓
「やりがいをPRしよう!」
「免許がなくても教員にしよう!」
「教員採用試験日程を早期化しよう!」
「退職した教員に戻ってきてもらおう!」
「県外で説明会を開催して魅力を発信しよう!」私「なぜ『労働環境改善』と『給与UP』という2大対策をずっと無視し続けるんですか?」 pic.twitter.com/CpqtULV49v
— 新田 龍(ブラック企業アナリスト) (@nittaryo) September 12, 2022
しかし、公務員はみずからその必要性を、世の中に訴える時期が来ているのかもしれません。
民間企業は倒産やリストラが待っていて、公務員は無リスクなのだから、「公務員の給与を減らして民間の支援に充てよう」という主張も説得力があります。
— 橘 玲 (@ak_tch) April 8, 2020
どんな人でも採用してしまうと、本人が辞めない限り定年まで雇用し続けなくてはいけないのが公務員の世界。この禍根は日本にいつまでも残りつづけるのかもしれません。