エジプトのガス田発見は世界をどう変えるか

2015年08月31日 11:45

エネルギーはいつの時代も地政学に大きな影響を与えるが、北海油田が英国を強くし、シェールガスが米国の世界戦略を変質させたように、化石燃料の新発見が国際政治を大きく変えることがある。今日の報道では、エジプト領海、カイロの約190km沖合の地中海で約8500億立方mと見積もられる天然ガスが発見されたらしい。

発見したのは、イタリアの石油会社「Eni(Ente Nazionale Idrocarburi、炭化水素公社)」だ。Eniと言われてもあまりピンとこないが「アジップ(Azienda Generale Italiana Petroli、イタリア石油公団)」が統合した会社だ、と聞けば合点のいく人も多いかもしれない。

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エジプトのガス田発見を報じるEniのHP。おなじみのトレードマークが見える。

アジップは「六本足のイヌ(The six-legged dog)」のトレードマークでも有名であり、これはギリシャ神話に出てくる想像上のイヌだ。火を吐くドラゴンなどが混在したイメージだが、1952年にイタリア人の彫刻家ルイジ・ブロジーニ(Luigi Broggini)によって作られた。アジップの基幹企業は6つあり、六本足はここから来ているようだ。

1926年、ベニート・ムッソリーニ政権下のイタリアでアジップは生まれた。国営のEniに2011年に統合され、今では半官半民になっている。Eniと言えば、同社を率いて育てたエンリコ・マッテイ(Enrico Mattei)だ。キリスト者としてムッソリーニ・ファシズムと戦い、戦時中は対独レジスタンスの闘志でもあった。

だが、マッテイは1962年に飛行機事故で死亡した。イタリアのエネルギー政策の一端を担っていたEniは世界市場を支配していたオイルメジャー(セブンシスターズ)と対立していたので、この事故には謀殺説も根強い。正式の事故原因は悪天候による墜落だが、マッテイはその前に何度か脅迫を受け、事故を目撃した農民が飛行機は爆発したと証言(後に撤回)し、遺体の中から爆発によると思われる金属片が出てきたりしたからだ。

今回、発見されたエジプト沖のガス田は、その規模が本当で取り出しやすいものだとすれば、ヨーロッパのみならず世界のエネルギー環境に大きな影響を与える。マッテイはあの世から、これをどう見ているのだろうか。

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版
地中海で最大規模の海洋ガス田発見 エジプト沖


Iran, India to stage joint military drill
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イランがインドと合同軍事訓練をする、という記事だ。インドの宿敵は常にパキスタンであり、インドの戦略は常に対パキスタンを年頭に考えられる。この動きもその一環だろう。

LG、スティック状に丸められるキーボードを発表
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アゴラ編集部:石田 雅彦

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