【映画評】相棒 劇場版IV

2017年02月14日 06:00

反町隆史はシリーズ参加後初の映画(提供・東映)

7年前、駐英日本領事館関係者の集団毒殺事件で生き残った少女・瑛里佳が国際犯罪組織に誘拐される。当時、その事件は、駐英大使と日本政府により高度な政治的判断として、闇に葬られていた。それから7年、犯人が再び動き出し、現在の瑛里佳の動画を使って日本政府を脅迫する。特命係の杉下右京と冠城亘は、国際犯罪組織バーズのリーダーのレイブンを追って来日した国連犯罪情報事務局の元理事マーク・リュウと共に、事件を調べ始める。次第に真相に近づく右京だが、東京が大規模テロの標的になっていることが判明する…。

2代目相棒の神戸(及川光博)と4代目冠城(反町隆史)のスペシャル共演も(提供・東映)

水谷豊が相棒と共に事件解決に挑む人気ドラマシリーズの劇場版第4弾「相棒 劇場版IV 首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断」。例によって、長い長い副題がめんどくさいが、それはさておき。今回は謎めいた国際犯罪組織による大規模テロの行方が描かれる。7年前の駐英日本領事館関係者集団毒殺事件と現在の事件がからみあった先に浮かび上がるのは、国によって見捨てられた人間の怒りと悲しみだ。卓越した推理力を持つ右京と相棒の冠城、2代目相棒の神戸、元鑑識の米沢ら、相棒シリーズでおなじみのメンバーたちが登場するのは劇場版らしいファンサービスだろう。捜査に協力し活躍するものもいれば、ドジを踏むものもいるという緩急もちゃんとついている。

日本の過去の戦争や、現代、未来を見据えての右京の言動には、本作でもしっかりと社会派のメッセージが込められていた。もっともサスペンスとしての緊張感はあまり感じられず、大群衆の中で簡単に犯人にたどりつくなど、ご都合主義でユルいイメージだが、この安心感(?)が相棒らしさかもしれない。アクションシーンが控えめなので刺激は少ないが、ドラマ重視の相棒ワールドとして、楽しんでほしい。
【60点】
(原題「相棒 劇場版IV」)
(日本/橋本一監督/水谷豊、反町隆史、北村一輝、他)
(ハラハラ度:★★☆☆☆)


この記事は、映画ライター渡まち子氏のブログ「映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評」2017年2月13日の記事を転載させていただきました(アイキャッチ画像は公式Facebookより引用)。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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