ハワイ現地より:HISドタキャン結婚式場で被害者と話してきた

2018年10月15日 06:01

H.I.S.ハワイ結婚式“ドタキャン”260件で大トラブル」という記事が話題になりました。

日本人にとって「ハワイ」というと、もはや遺伝子レベルで特別な感情がありますよね。

写真AC:編集部

1970年に公開された映画「男はつらいよ」の4作目「新・男はつらいよ」では、競馬で一発当てた寅さんがJALでハワイに行くということで町内で大騒動となります。
※結局、詐欺に遭って行けず

関空からはLCCが飛び、最安だと往復4万円台でも行けるようになった現代でも、「ハワイ」は私たちの心を揺さぶり続けます。

あまりに皆が「ハワイ、ハワイ!」と言うもので、「ケッ。今さらハワイなんてね。ディスってやろう」と思ってハワイに渡航した人物が、まるでミイラ取りがミイラになったかのようにハワイアンになって帰国するという現場も何度か目にしてきました。

小生もそんな1人でしたが、オワフ島のワイキキ以外のビーチや、ハワイ島を散策するうち、すっかりミイラになってしまったわけであります。

特に羽田からも直行便が出ているハワイ島が素晴らしく、野生のイルカと泳いだり、夜にはマンタが体すれすれの場所を泳いでいたり、レンタカーでマウナケア山頂を目指して走ると急に満天の星空が現れたりと、まぁそんな場所です。

さて冒頭のハワイ結婚式場問題について大手新聞も大々的に報じていましたが、ハワイに特派員がいないせいか、新聞や雑誌に実際の写真が載せられることはありませんでした。あまりに気になったのでハワイの現地に(自腹で)行ってまいりました。

まずはチャペルの現状です。
9月1日オープン予定の施設でしたが、現地時間で10月9日現在でのチャペルの写真です。

筆者撮影

ええと、あの、その…。

ようやく骨組みができたレベルです。
想像以上にできていないので、しばらく唖然としました。

現地の場所ですが、オワフ島の北東部、ノースショアに行く途中の海沿いです。
ホノルル空港から車で40分程度。
ワイキキのような喧騒とは無縁の静かな立地です。

正直、めちゃくちゃいい場所です。
目の前には海が広がり、後ろには山がそびえたちます。
道路沿いですが目の前が海岸でロケーションフォトも撮れそうです。

筆者撮影

式場運営は「ザ・クラウチングライオン社」という会社のようですが、実はクラウチングライオンというのは当地の地名を指します。後ろの山の形がクラウチング状態のライオンに見えることから、そう名付けられたそうです。

筆者撮影

周囲にはちょっとした建物しかない田舎ですから他に結婚式場も見当たらないので、以前からあった施設の運営法人なのか、あるいはこの式場開設のみの目的で設立された法人なのかもしれません。

さっそくレンタカーで現地に行ってみると、数人の作業員がいました。
といっても作業している風はなく、都合1時間近くいましたが、ついに働くことはありませんでした。実にハワイ的です。

作業員に聞いてみます。

「ここは結婚式場予定地って聞いたんだけど、そうだよね?」

作業員「ごめん、ここはプライベートプロパティだから答えられない。外で撮るのはいいけど中に入らないでね」

という具合でした。ちなみに隣の披露宴会場は外装がほぼ完成していましたが、建物内には建材が散乱している状況でした。

しばらく現地で写真を撮っていると、1台の車が停まり、日本人風のカップルが出てきました。ペアルックのアロハシャツが素敵です。
※小生もアロハシャツでしたが、ある程度年齢を重ねるとハワイでアロハシャツを着ることにテンションが上がるようになります。

さっそく話しかけてみます。

「あの、ひょっとして…」
カップル「あっ!被害者の方ですか?」
「いや、たまたま来ただけです。そちらは何かあったんですか?」
カップル「実は私たち、本来なら昨日ここで挙式予定だったんです」

まさかの被害者登場です。

被害者のご夫婦(筆者撮影)

静岡県から来たこのご夫婦、絶好のロケーションと「ハワイ初」という触れ込みのライブキッチン、上空からのドローン空撮など、オワフ島の他の式場とはちょっと違った演出に惹かれ、何か月も前にこの会場に申し込んだそうです。

ところがHISから連絡があったのは式場オープン予定2日後の9月3日。
突然のキャンセルで呆然としたそうです。

1か月前から、急きょ代わりの式場探しです。
仕事をしながらですから大変ですね。
結婚式をやったことのある方ならご承知でしょうが、ただでさえ結婚式の準備というのは骨が折れます。それが急に式場変更ということで心中察するに余りあります。

かろうじて代替施設を見つけたそうですが、差額はばっちり取られてしまったとのこと。
わずかな補償金は出たようですが、もろもろの経費で焼け石に水。

いまだに社長からの謝罪はなく、本当憤っているんですよ。

と憤慨していましたが、もっともです。
ご夫婦の親御さんが車から出てきて

「もういい。こんなところは見ても仕方がないから行こう」

と話して去っていきました。
当人だけではなく、親族や友人にとっても残念なことこの上ない事態です。

冒頭の写真の通り、工事の「遅れ」というレベルではなく、1か月前は恐らく何もできていない状況だったのでしょう。
そもそもハワイで暮らしている人曰く、エアコンの修理ですら時間通りに来たことは1度もないということでしたから、遅れは折り込んで予定を立てるというのが多少なりとも現地の文化を理解している人ならわかるはずです。

場所もホノルル市内からほんの30〜40分ほどでアクセスできる立地ですから、すぐに確認できるはずです。現地スタッフが分かっていなかったというのはにわかに信じられません。

HISには被害に遭ったカップルにせめてもの誠意を見せてほしいものです。

益満 寛志(ますみつ ひろし)元港区議会議員
1983年生まれ。明治大学商学部出身。学生時代に当時ブームだった「学生起業」を経験したチョット意識高い系。27歳で当時存在した幻の政党「みんなの党」から港区議選に出馬し、まさかの当選。1期を務めたのち、次の選挙には出ずに無職となり貧乏隠居生活を満喫中。

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