宮迫さん“盗撮”騒動:FLASHという「いじめ雑誌」は必要か?

田中 紀子

現在発売中の週刊誌FLASH最新号に、宮迫さんを盗撮した記事が載り、その記事があまりにもしょうもなさすぎのいちゃもん記事だったために、FLASHは大炎上中となっています。

光文社FLASH宮迫盗撮して炎上(togetter)

そもそもどんな盗撮だったかというと、宮迫さんがマスクをつけて自転車で、1kg700円のお米を8kg買って来たというもの。
全く非の打ちどころがないほど良いお父さんぶりの写真なんですよ。

それをFLASHは「セレブ米を8kgも買い占めていた」と報じたんですね。
このセレブ米と言われてるもの、どうやらあきたこまちだったようで、「いや庶民的なお米やん!」ってなってます。

しかも家族3人で8kgって当たり前すぎる分量ってか、むしろ少ない位で、私なんぞ「なぜ10kg買わない?」とむしろ不思議に思っているほどです。(実際はもうちょっと買ってたらしいですがw)

で、FLASHはまだまだ苦境の中にある宮迫さんを、どこまで貶めたいんだ!
水におぼれた子犬を叩くような真似をするな!と、Twitter民に逆に叩かれたわけです。

そしてそれを逆手にとって、今度は宮迫さんがYoutuberのヒカルさんと、光文社に直電を入れ、その動画をUPしたという状況になっています。面白いので、見て下さい。

実は、私もFLASHには腹に据えかねることがあったので、この件に便乗して書きますが、まず第一にFLASHはこの苦境にある人を更に叩くことが大好きな「いじめ雑誌」です。特にまだ依存症治療中の清原和博さんを執拗に追いかけ回しているのがこのFLASH。いい加減にしろよ!と依存症界ではすこぶる評判が悪いんですね。

で、例の清原さんがお酒に酔っ払った記事が載った丁度同じ号で、ギャンブル依存症の特集があったんです。
この号に私に協力要請があったんですね。

どうしようか迷ったんですが、いい加減な記事を出されるより、ギャンブル依存のきちんとした記事を書いて貰った方がマシかなと思い、専門家の医師や、記事に登場して貰うギャンブル依存症者本人まで、ものすごく短い時間しかない間でもすべてアレンジし、記事は絶対に校正させて貰うという条件で引き受けたんですね。

校正の時間だってわずかに2日しかなかったんですが、医師も私も、ちゃんとしっかりと校正を入れたんですよ。
ところが記事になってみたら、その校正が半分くらいしか反映されていなかった!
こんなことはいくら娯楽系週刊誌とはいえ初めてですよ。

それで苦情を入れたら「内容と文字数があわなかったので…」という言い訳が返って来たのですが、こちとら何十回取材を受けて、どんだけ雑誌の校正やったと思ってるんですか!文字数あわせるのなんか基本中の基本。もちろんきっちりやってるんですよ。ホントなめんなよ!って感じ。

FLASHって編集部が面白いと思ったら、適当なあおり記事書いて出しちゃうんですよ。
しかもそれが全然面白くないというセンスのなさ。今回の宮迫さんの記事で、その意地の悪さが見事に露呈したわけです。

私はですね、光文社さんがなぜこのような雑誌を存続させているのかが理解できません。
だって光文社といったら我々世代の女性陣の多くが夢中になった(今もなっている)女性誌の代名詞ですよ。

大学時代はJJ、20代はCLASSY、30代でVERYが創刊された時には、まさにVERY時代を築き上げ、「公園デビュー」「シロガネーゼ」などの流行語も作りだしました。そしてVERYの成功に気を良くした光文社は、その上の世代向けにSTORY/美STやHERSを発刊し、私なんぞいまだに愛読している次第です。

これらの雑誌のコンセプトは、優雅さや女性の内面外面の美しさを取り上げたもので、FLASHとは真逆。同じ出版社の雑誌と知り、私なんぞ驚愕した次第です。

私、光文社の出版方針が全く理解できませんが、一体どんな社是を掲げているのでしょうか?
ホント叶うものなら社長にお聞きしたいですね。FLASHみたいな「いじめ雑誌」は必要ですか?