電力大手「燃料費調整制度」の上限を撤廃:家庭の電気代はどうなる?

北海道電力が、燃料価格の変動を一般家庭向け電気料金に反映させる「燃料費調整制度」の上限を撤廃すると発表しました。

東北電力も、今期の最終赤字が1800億円になる見通しから、上限の撤廃を決定しました。

東北電力、燃調制度の上限撤廃 今期最終赤字1800億円に - 日本経済新聞
東北電力の樋口康二郎社長は29日の記者会見で、主に一般家庭向けの低圧部門で燃料価格の変動を電気料金に反映させる「燃料費調整制度」の上限を撤廃すると発表した。商業施設や工場などが使う高圧以上の電気料金の単価も引き上げる。同日発表した2023年3月期の連結最終損益は1800億円の赤字となる見通しで、値上げによる収益基盤の安...

また、四国電力も上限を撤廃すると発表しています。

電化住宅などの燃料費調整の上限廃止へ 四国電力、燃料費高騰を受け:朝日新聞デジタル
 四国電力は家庭向けの低圧自由料金プランについて、燃料価格の高騰を電気料金に反映する燃料費調整制度の上限を、11月分の電気料金から廃止すると発表した。 対象は、電化住宅向けのでんかeプランや時間帯別電…

燃料費がダイレクトに反映されて、一般家庭の電気代も大幅に上がる可能性があるということです。すべての家庭ではなく、電力会社が料金を設定できる「自由料金」などの一部プランの契約者が対象になります。

東京電力HPより

電力改革のゆがみから需要家にしわよせが。

上限の撤廃は時間の問題だと指摘されていました。

東京電力の電気料金は、すでにこの1年で4割上昇したそうです。

そのため、今ままでは小売り業者が債務超過になってでも吸収してくれていましたが、そろそろ限界のようです。

電力システム改革は、規制料金よりも自由化した料金のほうが高くなるという恐ろしい結末を迎えました。

やっぱガスでしょ!というわけにはいかないようです。

「持続可能な電力システム」の再構築が望まれます。