IPOのない市場はもはや市場ではない - @ogawakazuhiro

米国ソーシャルメディアマーケティング企業のM&Aが続いています。

ざっとリスト化すると、

BuddyMedia → Salesforce
Involver → Oracle
Context Optional → Oracle
Vitrue → Oracle
Wildfire → Google

日本ではアライドアーキテクツがアイスタイルと資本提携が発表され、そのうち続々と似たような発表がみられるかもしれません。この領域でIPOを狙える企業は、少なくとも米国ではゼロ。日本では果たしてどうなるか?という状況になってきました・・・。


メガプラットフォーム上で事業を作るには二つあって、iOS系アプリや、Zyngaやgumiなどのソーシャルゲーム系のようにプラットフォーム側にお金を落とすタイプか、今回巨大企業群からの怒濤の買収攻勢の軍門に下ったソーシャルメディアマーケティング企業たちのように プラットフォームにはお金を落とさないタイプがあります。

前者は持ちつ持たれつだから、あまり巨大になりすぎるとプラットフォーム側との利益相反や軋轢も起こりえるけど基本は共存できます。後者は”俺たちの土地で無断で何を商売してんの?お金払う気ないなら潰すよ?”という嫉妬や憎悪を受けて、APIなどの仕様変更や利用禁止などの攻撃を食らうことになります。前述のソーシャルメディアマーケティング企業でいえば、やはりFBページのタイムライン化は致命傷だったと言えます。Facebookページを企業HPとすればいいじゃん、とか、もはや自社メディアを持つ必要ないよといった誤った考え方を表明する起業家も1年前にはいましたが、それが恐ろしく危険な間違いであることは既に証明されています。Facebookページはページと名がついているからついつい誤解しがちですが、決してメディアではありません。タイムライン化してした今では、単に企業アカウントにすぎず、ページそのものを訪れるユーザーはほとんどいないのです。ユーザーは他のユーザーの投稿をみるのと同じで、自分のニュースフィードで”たまたま”読んでいるだけです。このタイムライン化によって、Facebookマーケティングは、それを中核事業とするには高収益にはつながらないし不安定、というものになってしまいました。だからこそ、機を見るに敏な米国のソーシャルメディアマーケティング企業たちは先を争ってM&A戦略で出口を急いだのです。

やはり、本当に大きな事業を作っていこうと思うのであれば、持ちつ持たれつ戦略か、そうでなければ自分自身のオリジナルサービスを作っていくしか無い、ということでしょう。いずれにしても、IPO企業が現れない市場はもはや市場とは呼べず、ソーシャルメディアマーケティングという領域は巨大ネット企業か広告代理店の部門サービスとしてしか存続できない、という状況に追い込まれているのかもしれません。

小川浩 @ogawakazuhiro