売上100億円の「肌研(ハダラボ)」を開発したのはロートの20代中途入社社員 --- 内藤 忍

2013年09月15日 11:45

日経ビジネス最新号(2013.9.16.)の記事で目をひいたのはロート製薬の山田邦雄社長への編集長インタビューでした。ロート製薬というと、昔やっていたクイズダービーというテレビ番組のスポンサーだったことを思い出します。

目薬の「ロート」や胃腸薬の「パンシロン」が有名ですが、実は売り上げの6割以上はスキンケアの「肌研(ハダラボ)」にシフトしているのです。そして会社は20期連続の増収と絶好調です。

社長の山田氏は創業家の4代目。同族経営です。

歴史のある老舗同族企業で、好業績を続けている。どこに秘密があるのか、とても興味深い会社だと思いました。


驚いたのは会社のスローガンが「よろこビックリ誓約会社」だということです。「誓約=製薬」とダジャレになっているのですが、1年かけて社内で真面目に議論して作ったとのこと。

この自由でフレキシブルな社風が維持されているところが、会社の活力を生み出しているように思えます。

「肌研(ハダラボ)」は社会人経験数年で中途採用で入社した20代の女性社員が開発担当したそうです。ヒアルロン酸にフォーカスして、もちもちする触感を前面に打ち出したことで、年間100億円のブランドに短期間で成長させることに成功しました。

自由闊達な社風を作るために、人間関係、組織、職場のレイアウトなどきめ細かい改革をしています。それが時間をかけて社内の文化を変えていき、新しいものを受け入れるように変わっていったのだと思います。

しかし、山田社長の経営者としての優れた点は、社内の人材マネジメントだけではなく、新しいマーケットを見つけ出すところにあるように思えます。今後のビジネスで注目するエリアとして

アフリカ

再生医療

という3点を挙げています。アフリカはこれからゼロベースで競争できる。食は健康を突き詰めると究極のエリアだから。そして再生医療は医療の世界が大きく変わるチャンスだから。それぞれのハードルは高そうですが、スキンケアで短期間にゼロからトップシェアを取れたという自信が追い風になり、新たなビジネスエリアを開拓していけそうです。

伝統のある会社ほど、その伝統にしがみつき、新しいことに消極的になりがちです。「ロート」と「パンシロン」だけで良いと思ったら、守りに入ってしまう。ロート製薬の経営は、守りに入りがちな会社にとって参考になるところが多いと思いました。

編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2013年9月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。


アゴラの最新ニュース情報を、いいねしてチェックしよう!

関連記事

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑