江田氏は離党してサル山のボスザルを目指すのか --- 岡本 裕明

2013年12月09日 13:44

みんなの党の元幹事長、江田憲司氏が同党を離党表明することになりました。表向きのトリガー(引き金)は秘密保護法案に関して造反したことで渡辺喜美代表と決定的な反目関係になったことであります。ただし、両者の関係は熱愛関係から熟年離婚のようなもので江田氏は党幹事長を今年の8月に解任されていました。これは二人の間の財布の問題もあったとされ、金の切れ目は縁の切れ目とも言える事態だったのでしょうか。


江田氏は離党のタイミングを慎重に推し量っていたものと思われます。8月に幹事長を解任された時点で別居状態であったわけでいつ、離婚届を出すか、その「格好良さ」は秘密保護法案での造反は絶好のタイミングだったともいえます。新党結成ならば1月1日までに5人以上の議員が必要ですから早すぎず、遅すぎずがまさに今といえるのでしょう。

今回の離党劇をみて私は正直、政党政治とは何なのか、と考えてしまいます。渡辺代表は同じ政党であれば造反は許されない蛮行と考えます。民主党でも似たようなケースはありました。政治家一人ひとりの考えは政党という大きな括りに収まらせなくてはならず、仮に党の方針に自分の考えが沿わなくても同調しなくてはいけないのならば政治家の個性はどこに存在するのか、ということになります。

アメリカでは「造反」は普通に起きています。それは党としての主張について党がすべての所属議員を説得できなかったことから生じるものであり、それをアメリカではあえて抑えつけようとしている節はありません。かといってアメリカで造反した議員が離党することがないのは二大政党という強力な枠組みの中で離党した途端に職を失うようなものであることもわかっているからでありましょう。例えばティーパーティーは共和党の一部の人たちでありますが、私から見れば、同じベクトル上にあれど共和党とはかなり異論の集団がなぜ同党の中に収まったままなのか不思議なのですが、結局は第三党は生き残れないし、共和党としてもティーパーティーがないと民主党と戦えないという数の論理が展開されています。

では日本ですが、江田氏が今後、新党を結成するのは自分のボイスを出せる立場を確保することではないかと思います。この流れは小沢一郎氏も同じでありました。ちなみに今回の秘密保護法案に関して江田氏は渡辺氏が安倍総理と同調したことに強く反発しているだけに思われ、肝心の秘密保護法案に本心から反対していたのか、私にはわかりかねます。というのは江田氏の履歴からすれば秘書官やハーバードで学んだキャリアからしても秘密保護法案の意味合いは一番良く理解できる立場にいたような気がするのです。つまり、Aと言わたのでBと言い返したという風に見えなくはないのです。

もうひとつ、江田氏はみんなの党の党首にはなれないという苛立ちもあったのでしょう。いつまでもNo2では嫌だ、という野心ともいえます。ならば、これでは野党はサル山の大将ばかりの烏合の集団ということになってしまいます。江田氏が自民という最強軍団と戦うのに離党という戦略は形ばかりで実態は違うもののように見えます。

一言で言えば渡辺代表にしても江田氏にしてもあまり格好良くないものを見せてしまったということでしょうか?

今日はこのぐらいにしておきましょう。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2013年12月9日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった岡本氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方は外から見る日本、見られる日本人をご覧ください。

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