米10月住宅着工件数、見た目より中身重視 --- 安田 佐和子

2014年11月20日 10:47

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米10月住宅着工件数は100.9万件となり、市場予想の102.8万件より弱い結果となった。前月の103.8万件(101.7万件から上方修正)を2.8%下回り、過去7ヵ月間で4回目の減少となる。


内訳をみると、複合住宅が15.4%減の31.3万件と前月分の増加を打ち消し全体を押し下げた。逆に一戸建ては4.2%増の69.6万件と、2ヵ月連続で増加。約1年ぶりの高水準を遂げている。前年比での住宅着工件数は7.8%増と、前月の20.3%増に続き増加トレンドを維持。一戸建てが15.4%増と4ヵ月連続でプラス圏を保った半面、複合住宅は6.0%減と足元久々に減少に転じた。

4大地域別では、1地域のみ増加。9月の4地域から減少した。今回は、住宅市場の規模が最も大きい南部で10.1%増(2ヵ月連続で増加)の54.6万件だった。一方で、中西部は18.5%減の14.5万件と3ヵ月ぶりに減少。北東部も16.4%減の9.7万件と、前月の増加を完全に打ち消している。西部は10.9%減の22.1万件と、こちらも減少に転じた。

米10月建設許可件数は108.0万件となり、市場予想の103.5万件から加速した。前月の103.1万件(101.8万件から上方修正)を4.8%上回り、2008年6月以来の高水準を達成した。

内訳をみると、一戸建てが1.4%増の64.0万件と少なくとも約1年ぶり高水準。複合住宅も10.0%増の44.0万件となり、一戸建てと合わせ2ヵ月連続で増加していた。建設許可件数の前年比は1.2%増と、前月の2.5%増(速報値ベース)から伸びを鈍化。一戸建てが2.4%増と前月の1.1%増(速報値ベース)に続き2ヵ月連続で増加したものの、複合住宅は0.5%減と増加トレンドにブレーキを掛けた。

米10月建設中件数は前月比1.4%増の80.2万件となった。件数ベースでは少なくとも、2009年1月以来の高水準を達成。一戸建てが2.5%増の36.0万件と3ヵ月連続で増加したほか、複合住宅も0.5%増の44.2万件と3ヵ月ぶりに増加に転じた。

————以上、住宅着工件数の減少は複合住宅が弱かっただけで一戸建ては堅調。米建設許可件数は6年半ぶり高水準で、住宅市場は回復トレンドをたどっていることを確認しました。バークレイズは、過去分の上方修正に伴い「米7-9月期国内総生産(GDP)改定値の予想を従来の3.0%から3.1%」へ引き上げています。米10-12月期GDPは、住宅投資が従来予想4.3%増に沿う内容だったため「2.6%増」で据え置きました。振れの大きい米11月NAHB住宅市場指数ほど住宅市場が勢いを増すとは予想していないようですが、現時点では底堅いペースが続くと見込んでいます。

(カバー写真:Reuters/Kevin Lamarque)


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2014年11月19日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。

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