NHKが報じ損ねた“新インターネッ党”の意義

2015年01月21日 07:00

※5人体制でスタートした「日本を元気にする会」(同党Facebookページより)
タリーズ党ヘッダー
どうも新田です。昨日、タリーズ党がニコファーレを舞台に結党の記者会見をしたそうで、コーヒーの袋を開けてみると実は国会版“インターネッ党”銘柄の豆入りだったというサプライズ。よもやの直接民主制方針発表にニコ生を見ていた私は「お、おう」とキーボードを連打コメントしたのでありました。政治記者も同じく唖然としたのか、NHKの報道に至っては、その新しさが全く伝わらないピンボケぶりのようです。

「日本を元気にする会」が党の綱領発表
新党、「日本を元気にする会」の松田代表らが記者会見し、「従来の政治が先送りしてきた課題の解決に取り組む」などとした、党の綱領を発表しました。

「日本を元気にする会」は、去年11月に解党したみんなの党に所属していた松田代表ら4人の参議院議員と、次世代の党を離党したアントニオ猪木参議院議員の5人が参加して結成されました。(以下略、NHK 1月20日 14時45分)

◆新し過ぎて予定稿を直せず?
なんですか、この平凡すぎる書き出しは。前文の松田さんのコメントに入れるべきは「直接民主型の政治を実現したい」という後段のものを持ってくるのが適当じゃないの。ニュースのポイントは誰がどう見たってそこにあるじゃん。詳しくはNHKなんぞより的確に書いているBLOGOS編集部の記事をご参照いただければと思いますが、別に私がネット選挙クラスタにいるから言うのではないですよ。仮に自分が現役の新聞記者だったとしても一番のニュースは、国論を二分する重要争点については、「党員によるアンケートを元に、党議拘束をかけず、賛否の比率に応じて柔軟に政策への反映を行う」(BLOGOS)にあるんじゃないんでしょうか。もちろん、憲政史上、初の試みなんだし。

もっとも、NHKの記者やデスクの立場に立つと、昼のニュースに突っ込もうと予定稿を仕込んでいたら、想定外の中身にぶったまげて慌てて後段に書き足したんでしょうかね。ここら辺、センスのいいクロ現の制作陣に仕切り直してもらいましょう。一応、かつて家入さんの選挙で、SNSをやらない既存メディアの記者たちへの“広報兼通訳”を務めた経験から指摘すると、新し過ぎる試みは理解されづらいので記者へのフォローやリレーションを継続し、取材側のリテラシーを高める視点も必要です。その意味では空中戦でありながら「地上戦」が広報戦略上、重要になるでしょうね。

◆政党のコンセプトを変革
国会議員の政策への信念はどーすんだ的なところへのツッコミなど是非はさておいて、家入さんならともかく、現役の国会議員の皆さんがよくぞここまで振り切った決断をしたことには驚きます。なんか自動車展示場で空飛ぶ機能付きを謳うコンセプトカーを見せられた気分といいますか。いや、これはコンセプトパーティーなんですよ。そうだ。タリーズ党改め、“コンセプ党”って呼ぶのも悪くないかもね。そういうわけで松田さんたち4人と猪木さんとの整合性が合わないことを指摘した前回の記事で掲載した、政党のポジショニング分析の設定が根底から覆ります。ゲームチェンジというわけです。
150121ターゲット改訂
具体的にこの図のどの辺が失効するかというと、松田さんが想定するように、原発再稼働や集団的自衛権のような国論を二分する問題で賛否それぞれ投票するとなると、縦軸の「保守⇔リベラル」という設定は意味をなさなくなるわけですね。だから、不評だった「猪木移籍」についてもブランディングの課題は残るものの、政策不一致の懸念は、理論上は解消されたことになるのかな。

とはいえ、一応、この新しさを表現するポジショニングも一応やってみました。まだ、やっつけなんで、やまもといちろうさんから「お、おう」と言われてしまいそうで、今後ブラッシュアップしていきますが、タリーズ党の皆さんが「小さな政府」志向なのは明らかなので横軸はそのまま。新しい縦軸はイノベーター理論の5段階設定にしてみると、こんな感じです。
150121ポジション
タリーズ党は突出しているとして、維新も一応、面白いポジションにはいる。自民党は、安倍さんの「改革」ブランディングでアーリーマジョリティー段階に入っていたと思うんですが、佐賀知事選の結果で明らかになったように地方が足を引っ張ってやや下へ。民主党も、細野さんを代表にしておけば、もうちょい上に行ってたのに、フランケン復活というKYぶりに市場性が弱いと判定して、ご覧の通りに設定しました。ま、これはこれでピケティ・ブランディングのやりがいはあるわけですが。

◆浮ついた評価は禁物
タリーズ党については、今は亡きインターネッ党の“遺志”を継いでくれたようで、率直にその点は嬉しく思います。家入クラスタの間では「政党の枠組みはもう終わった」と、意識高くウォーズマンばりにコーホーと鼻息を荒すヤツもいるのですが、また、そんな浮ついたことを言うと「常見のアニキにdisられるよ」と警告しておきましょう。何度も言いますが私は伝統的選挙との融合志向です。政治と選挙はリアルで結果出してナンボだと自戒しております。

えーと最後に、党員でもないのに、ここまで書いてやってあげながら人を記者会見に呼び忘れた、おときた君は反省していただきたいものです。おときた迂闊
ではでは。

【※お断り】掲載から約2時間、2つ目のポジショニング画像が不具合起こしました。再掲載します。

新田 哲史
ソーシャルアナリスト/企業広報アドバイザー
個人ブログ新装開店しました

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新田 哲史
アゴラ編集長/株式会社ソーシャルラボ代表取締役社長/NPO法人ICPF 情報通信政策フォーラム理事

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