「競争しない戦略」なら競合店開店は脅威ではない --- 内藤 忍

2015年12月17日 13:00

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銀座の三原通りにある「SHINOBY`S BAR 銀座」の通りの向かいに新しくバーが出来、オープニングパーティに行ってきました。

和訳すると「鉄の妖精」という名前の店内に入ると、金属製の妖精のモチーフが天井から大量に吊り下げられています。暗い店内は極めてセンス良くまとめられて、デザイナーが入念に計画して作ったインテリアであることがわかります。そして、壁には薬品のビンのようなものが大量に並べられていて、「Fairies Dust」とラべリングされたカラーパウダーが入っています。とてつもない作業量で作り上げた芸術作品のようなオブジェです。

海外からやってきた2人組のミュージシャンの生演奏も入っていました(写真)。クラブのようなノリで、まるでニューヨークにいるような雰囲気です。とにかく個人が経営するレベルを超えた圧倒的なスケールです。

正確にはわかりませんが、内装費用はSHINOBY`S BAR 銀座の10倍以上は軽くかかっていると思いました。そんな同じ業態の店が、はす向かいにオープンした訳ですが、脅威というより、むしろ歓迎です。なぜなら、お店の前の通りのイメージがさらに良くなることで、エリア全体の価値が向上すると思うからです。

SHINOBY`S BAR 銀座の周りには、この新しいお店以外にも、たくさんのワインバーがあります。お店の真向かいには500円でワインが飲める格安のワインバーがありますし、少し離れたところにも老舗のワインとチーズを出すお店があります。しかし、どのお店もライバル競合店ではありません。なぜなら、SHINOBY`S BAR 銀座に来てくれるのは、道を通りかかった人たちではなく、このブログや資産デザイン研究所メールの読者の方が中心だからです。顧客層が他店とまったく異なります。

また、コンセプトもワインと投資、ワインとコミュニケーションになります。単にお酒を飲むだけではなく、そこで投資を切り口にした新しいコミュニケーションが生まれるという価値を提供しているのです。

だから、SHINOBY`S BAR 銀座で大切にしていることは、ワインとお料理のクオリティ、そして丁寧な接客という基本です。周囲にいくらお店が出来たとしても、基本がしっかりしていれば、お客様は必ずまたリピートしてもらえると信じているからです。実際、開店から1年近く経って、常連のお客様も増え、夕方1人でふらっとやってきて、カウンターでワインを楽しむ方も増えました。そこから、新しいコミュニケーションが生まれ、人間関係が広がっていくのです。

飲食店は競争の激しい業界ですが、競争に勝つ方法を考えるより「競争しない方法」を考えて経営すべきです。この本にそのノウハウをまとめて書きましたが、その方が新しいお店が近所に出来ても、オープニングを心から歓迎でき、精神衛生上も気持ちが楽です。

なので、昨日もプレオープンのパーティをお客として心から楽しむことができました。素敵なお店ですから、読者の皆さまも是非行ってみてください。ただしSHINOBY`S BAR 銀座の後の2軒目として(笑)。


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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2015年12月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。


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