原発「再稼働」問題の終わりの始まり

2018年06月16日 11:30

新潟県知事選挙で、自民・公明の推薦した花角英世氏が辛勝した。原子力規制委員会が昨年末に柏崎刈羽原発6・7号機の設置変更許可を出したあとも、米山前知事は新潟県独自の「検証委員会」をつくって時間稼ぎをしてきたが、これで再稼働への道筋がついた。

花角知事も検証委員会を継承し、再稼働する場合には「職を賭して信を問う」と公約したので、事態がすぐ動くことはないだろうが、「再稼働反対」で選挙には勝てないという流れができたことは大きい。これで民主党政権から続いてきた異常事態が終わるかもしれない。

「プルトニウム削減」という難題

世界に「脱原発」政策を掲げる国はあるが、運転中の原発をすべて止めたのは日本だけだ。規制委員会は規制基準への適合性を検査しているだけで、「再稼働の審査」をしているわけではない。まして県知事には、原発の運転を許可する権限は何もない。

原子力の問題は、こんな幼稚な論争をしている状況ではない。7月16日に日米原子力協定の30年の期限が来るが、アメリカは日本にプルトニウムの削減を求めている。北朝鮮の「非核化」が論議されているとき、日本は約47トン、原爆6000発分のプルトニウムを保有しているからだ。

プルトニウムは核兵器の材料になるので、非核保有国が保有することは禁止されている。日本は日米原子力協定で例外的に使用済み核燃料の再処理が認められているが、原子力協定の期限が切れた後は、日米どちらかが通告すると協定は失効する。

今のところアメリカは自動延長を認める見通しだが、核拡散を警戒する声は議会にも強い。平和利用の中心だった核燃料サイクルは、その要だった高速増殖炉「もんじゅ」が廃炉になり、行き詰まってしまった。

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池田 信夫
アゴラ研究所所長 SBI大学院大学客員教授 学術博士(慶應義塾大学)

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