「親日」に惑わされてはいけないイランの現実 --- 古森 義久

2019年06月26日 11:30

(古森 義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授)

イラン(正式国名は「イラン・イスラム共和国」)が日本のメディアにしきりに登場するようになった。もちろん米国とイランとの対立が直接の原因である。米国とイランの対立は日増しに激しくなっており、米国政府は6月24日にイランの最高指導者ハメネイ師をも経済制裁の対象に加えた。日本の安倍晋三首相が、米国とイランの緊迫した対立を緩和しようと調停を図ったことも、日本でのイランへの関心を高めることとなった。

では、日本にとってイランとはどんな存在の国なのだろう。日本の新聞やテレビがイランを紹介するときの決まり文句は「親日国」である。イランは日本に対して優しく親近感を抱いている国、ということだろう。日本とは共通点が多い国なのだという暗黙の前提もそこには感じられる。

だが、その側面だけでイランを語っていいのだろうか。イラン国民の間に日本への友好の気持ちが強いことは確かだろう。イラン政府が日本に対しては利害をぶつけるような言動をとらず、穏健な姿勢をみせることも事実である。

だがイランという国は、国際的にみるときわめて特殊であり、異端の存在である。日本や米国が共有してきた民主主義社会の価値観からははるか遠いところに立つのが今のイランであるといってよい。

イランの特殊性には、国際テロの支援や核兵器の開発も含まれる。イランのそうした特徴は日本におけるイラン論ではほとんど指摘されない。今、日本に求められるのは「好きか嫌いか」とはまったく異なる次元で、イランという国を国際的な視点から冷静に正しく認識することであろう。

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