中国新型ウイルス:正確な把握と発表をお願い!

2020年01月22日 16:00

中国湖北省の武漢市で新型肺炎が発症し、拡大しています。
発生源は武漢市にある市場が原因ではないかと考えられています。

この市場には、家禽類(肉、卵、羽毛などを得るため、人間が繁殖させ、飼育している鳥類のこと)や野禽類(山野にすむ野生の鳥類)、そして海産物などを扱っている場所ですが、いわば野生動物・家畜もいるなかでウイルスが変異をして、人に感染したと疑われています。

実は2002年11月に中国で集団発生し、32の地域と国で8,096人が発症で、774人が死亡したSARS(重症急性呼吸器症候群)もこういった市場から始まったと考えられています。また、2012年に中東地域で発生し、2015年に韓国で流行、25ヵ国で2,494人が発症し、858人が死亡したMERS(中東呼吸器症候群)もありました。

新しい感染症が出てくれば、当然ですがそれに効く薬などは開発されていないから、手当てができないということになります。そして、今回のウィルスはSARSやMERSではないことがわかっています。だから新型コロナウイルス肺炎と呼ばれていますけれども、コロナというのは、太陽の周りでメラメラと燃えているガスをコロナと呼び、その形に似ていることからコロナウイルスと呼ぶんだそうです。

これまで人に感染するコロナウイルスは6種類発見されていて今回が7種類目になります。普段、「喉が痛い」とか「熱がでた」とか言っている、いわゆる風邪も3割がコロナウィルスが原因です。そういう意味ではコロナウィルスだから怖い、危険ということではないようです。

武漢市では、この謎の肺炎の発症は2019年12月30日に「原因不明の肺炎」に関する公文書が出回ったことから判明してニュースにはなってはいました。けれども、重症化している人はごくごく少数でした。ですから、注目されていたのは、死亡者が出るかどうかでした。

20日までに4人の死亡者が出ました。すでに人から人へ移っていることも間違いなさそうですから、いよいよ要注意のレベルになってきました。

全体の発症者数は、中国の衛生当局の発表では、武漢市が198人で、中国国内の他にはこうなっています。

中国国内発症者数
武漢市 198人
北京市 5人
広東省  14人
上海市 1人
浙江省 5人

中国国外発症者数はこうです。

タイ 2人
韓国 1人
日本 1人

一方で、イギリスの大学「インペリアル・カレッジ・ロンドン」の感染症の専門家チームは、すでに1700人以上が感染しているのではないかという発表をしました。これは武漢市とその周辺の人口そして現在の患者数、海外で見つかった患者の数と武漢の国際空港から海外に旅行する人の数などから患者の数を推計したそうです。

さらにこうしたコメントも出しています。

感染の実態を把握するために、調査の対象を武漢や周辺の都市で肺炎や重い呼吸器系の疾患で入院しているすべての人に広げるべきだ

実は2003年のSARSは、中国が隠して正確な情報を出さなかったことから、初動態勢がおくれ、感染が広がった原因にもなりました。今回も中国当局がちゃんと確認しているのか、また確認したことをきちんと発表しているのか、ここがポイントになります。

すでに我々の周りに自覚のない感染者と知らずに接していたということになったら、どんどん拡大している可能性があるわけですから、とにかく我々今、手洗い励行、マスク、こういった要望ここにするということに尽きます。


編集部より:この記事は、前横浜市長、元衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2020年1月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

アゴラの最新ニュース情報を、いいねしてチェックしよう!
中田 宏
元衆議院議員、前横浜市長

関連記事

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑