ネット上でも注意すべき「3密」

2020年04月08日 06:00

根拠なきデマや陰暴論が発生しやすい「3密」

3密を避けましょうという呼びかけを毎日のように耳にする日々が続いていますが、この「3密」はネット上でデマや陰暴論が生じやすい環境であるため、現実社会のみならずネット社会でも注意が必要です。

写真AC:編集部

まず、ネット上の3密とは具体的にどういった状況を指すのかを定義してみます。

  1. 同じような考えを持つ人たちが集まり閉鎖的であること(≒密閉)
  2. 多くのユーザーが集まること(≒密集)
  3. 頻繁に書き込みがなされること(≒密接)

こういった空間で根拠なき噂や陰謀論の類が書き込まれても、その噂や陰謀論の主張者と同様の考えを持った人たちが集っている(≒密閉)ため、批判的な検討がなされにくいうえに、集った大勢のユーザー(≒密集)が肯定的な意見を頻繁に書き込む(≒密接)ので、噂や陰謀論がどんどん膨らんでいき、ついには一定の説得力を持ったデマや陰謀論が完成してしまいます。

これらが3密のようなネット空間に留まっていればよいのですが、あたかもスーパースプレッターのように使命感を持って方々に拡散する方が現れるため、容易に外部に拡散していきます。

緊急事態宣言がなされ、ただでさえ社会に混乱が生じることが予想される今、デマや陰謀論の拡散が社会にもたらすダメージは計り知れません。周知のとおり、社会に不安が広がるとデマや陰謀論が信じられやすくなるため、最大限の注意が求められます。

どれほど検証しても仮説である

一方、ネット上に転がる陰謀論を目にすると、多くの証拠(らしきもの)が積みあがっているうえに、一定の論理さえ備えてあることも少なくありません。奇妙奇天烈に思えるストーリーを陰謀論という言葉でレッテル貼りをしてしまうのは不適切であり、本来であれば仮説と呼ぶのが適切なのでしょう。

問題なのは、陰謀論と呼ばれる主張そのものではなく、その陰暴論を仮説ではなく真実だと妄信してしまうことです。そして、その陰謀論を、この緊急時に拡散し社会に混乱をもたらしてしまうことです。

あれだけ論理的で客観的に思える自然科学でさえ、どれほど数式を緻密にし、実験を幾度となく積み重ねたとしても、決して真実には到達しません。基本的にはどこまでいっても仮説のままであり、将来は覆る可能性があるわけです。数式より遥かに曖昧で非論理的な言葉を使い、そして実験による実証には到底及ばない証拠をいくら積み上げたところで、その陰謀論が真実に到達しないのは明らかでしょう。

また、3密のような場所で発生した陰謀論は、先述のとおり批判的検討が欠けがちですから、特に慎重に取り扱うべきです。

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