【独自】小池知事、謎の北区入り。視察名目で誰かと面会?政界憶測

2020年07月01日 06:02

東京都知事公式Facebookより

東京都知事選は終盤戦に入ったが、ここまで街頭での選挙活動をしていない小池百合子知事が6月30日、北区の都営団地を突然「視察」に現れたことが政界関係者の注目を集めつつある。

というのも、現在、小池氏が立候補中の都知事選と合わせて、北区は都議選補選の真っ最中であり、そのタイミングでの現地入りや、突然北区入りが決まった経緯などが憶測を呼びつつあるからだ。

突然変更されたスケジュール

この日の小池氏は、コロナ対策の新基準発表で注目されたが、それに先駆けた正午過ぎ、知事の「公務」として北区の桐ヶ丘団地を訪れていた。目的は老朽化した団地アパートの建て替え状況の視察だったという。

実は、小池氏は桐ヶ丘団地への視察に先立ち、杉並区の都営住宅を同じ目的で訪問していたが、この桐ヶ丘団地の視察は前日になって突然追加されたものだった。6月24日付で当初発表された都のプレスリリースには29日付での「再変更」の印鑑が銘打たれている(画像)。

東京都の関係者によれば、当初は杉並区と北区の住宅を両方訪問することになっていたが、知事の都合により一度は杉並のみに。さらにそこからの再変更で北区入りが決まるという慌ただしさだった。

そして、さらに政界関係者の関心を呼び寄せているのが、北区での知事の行動だ。都の説明によると、アパートの視察は昼過ぎの30分ほどだったが、その後、知事は団地近くの桐ヶ丘商店街に移動。このとき、地元では都の職員を引き連れて歩く様子を撮影されており、編集部は動画と画像を入手した。

都の職員を引き連れて商店街を歩く小池氏

関係者によれば、小池氏は商店街にある「桐ヶ丘サロンあかしや」で短い時間を過ごした。サロンは蕎麦屋の店舗跡を利用したもので、北区社会福祉協議会が運営。食事の出前もできるというが、このときサロンには都の職員は立ち入らなかったとされる。

時間帯的には、小休止で昼食をとってもおかしくないが、仮にこのひとときが「公務」に便乗した「政務」だった場合、誰かと会っていた可能性も含めて政治的な憶測を呼ぶ可能性はある。

補選を巡っては、都民ファーストの会(都ファ)が、小池氏の秘書もつとめた元宝塚歌劇団の新人を擁立。しかし小池氏は6月19日の記者会見で「私自身は自らの選挙に集中してまいりたい」と応援には入らないと明言していた。この背景には、都知事選での街頭活動をしない「巣ごもり」作戦と同時に、小池氏、自民党、都ファの微妙な関係性もあるとみられている。

複数の政界関係者の話では、自民党都連の対抗馬擁立を封じた二階幹事長への配慮もあり、小池氏は北区補選に候補者を出すことに消極的だったようだ。しかし、小池氏と自民党の接近を懸念した小池氏側近で、都ファ代表の荒木千陽都議らが主戦論を唱え、補選への参戦を主導。小池氏も渋々了承したと報じられている。

歴史的バトルロワイヤルの陰で

北区の補選は、5人の立候補者がすべて新人女性という地方選では珍しい構図となり、小池氏の再選が濃厚な都知事選よりも注目を集めている。都ファ側としては、来年夏の都議選本戦に向けたアピールもあるが、コロナ禍以後、劇的に人気を回復した小池氏の威光を後ろ盾に補選勝利も見据えていたようだ。

しかし、都知事選では小池氏を支援する公明が自民新人を全面支援する「ねじれ」に。北区は、元公明代表の太田昭宏氏の選挙区でもあり、公明・創価学会の金城湯池で最強の存在だ。

これに対し、公明に匹敵する地盤を有する共産が“野党共闘”で立憲新人を推薦。維新は地元出身の音喜多駿参議院議員の友人を擁立するなど、バトルロワイヤルともいえる大激戦となっている。

そうした中で、小池氏が日程を変更してまで北区入りしたことで、出馬表明が最も遅かった都ファ新人陣営の焦りと結びつけ、さまざまな憶測を呼びつつあるわけだ。たとえば北区の選挙の趨勢を握るキーパーソンと極秘に面会して都ファ候補への支援を仰いでいたとなれば、二階幹事長をはじめ自民側の反応も焦点になってしまいそうだ。

ただし、いまのところはボヤ程度の話題に過ぎず、ひょっとしたら「から騒ぎ」かもしれない。それでも揮発性たっぷりに論じられてしまうあたりは、それだけ選挙情勢が激しく、政略的な思惑がうごめているのを物語っている。

小池氏は桐ヶ丘アパートの視察後にぶらさがり取材に応じる予定だったが、7月1日未明の時点で、小池氏の北区入りに関する報道は見当たらない。取り立てて異変がなかったのか、それとも1日以降のぶらさがりや記者会見で何か発言するのか。都知事選後の政局を占う政界関係者の密かな注目を集めつつある。

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