Amazonプライム解約運動:なんで不買運動?

2020年08月22日 16:00

先日、「#Amazonプライム解約運動」というのがネットのトレンドで上位を占めたそうです。
いわば、不買運動と言えるわけですが、Amazonが何かやらかしたのではなく、どうやらAmazon PrimeビデオのCMに対する抗議だそうです。しかも、出演者のCMとは関係ない場所での発言に対する抗議らしいです。

その人物とはお笑い芸人のダウンタウン松本人志氏と国際政治学者の三浦瑠麗氏の2人です。

松本さんはテレビ番組の中で、以前に発生した川崎市の児童ら殺傷事件の容疑者について「不良品」と発言し、この発言に批判的な人たちが「そんな発言をする人物をコマーシャルに出すのか」ということで、「Amazonプライムをやめてやる」となっているようです。三浦さんもやはりテレビ番組の中で「スリーパーセル(潜伏中の工作員)」と言われる北朝鮮の潜伏工作員が大阪に潜入しているというような趣旨を発言したんですね。そして、この発言を差別の助長だと考える人たちが、「このような発言をした人物をコマーシャルに出すのか」と言って、ツイッターで「間違ったことや他人を傷つけることを言ってる人をCMに起用するってことは、企業がその発言に同意してるのと同じ」と言うことで不買運動につながっているそうです。

「別のシチュエーションでの発言ではないか」と考える人もいるかもしれませんが、確かに大衆にさらされている人の人格や主張・印象というのを、人々がどう受けとめているのか、それを考えて企業がコマーシャルに起用するわけですから、不買運動もあり得ると私は思います。毎年イメージのいいタレントをランキングで発表したりしますけれども、そういう印象のいいタレントを企業はCMに起用するわけですから、CMのキャスティングはまさに企業の意思が表れているとも言えます。

しかし、松本さんの発言を批判している人たちは、まさか人を殺した人たちを良しとしているわけではないでしょう。ですから、松本さんの表現に対する言葉狩りのように思います。また三浦さんのスリーパーセル(潜伏中の工作員)」発言については、その後批判が上がったことに対して三浦さん自身のブログで、専門家の間では一般的な認識とした上で、「安全保障の営みを可能とさせるためには、専門家に対してあらゆる事態について想定し、テーブルに乗せる裁量を与えなければなりません。(中略)人権保護と緊張関係があるからと言って、国家の安全にとって重要なリスクを国民に見える形で議論することを躊躇すべきとは思いません」と発言しています。これはもっともなことで、中国や北朝鮮のスパイなどについて、「人種差別を助長するから公の場で発言をするのはけしからん」ということになれば、言論の自由どころか、安全保障の政策議論もできないことになってしまいます。

私も先日、「はっきり言って日本で中国人のスパイが活動していますよ」と言いました。だけど、それと一般的な中国や北朝鮮の人を差別するとかいうのは別問題であり、差別してはいけないわけであって、そこをしっかり分けることの方が我々にとっては重要なのではないでしょうか。

ですから、自分の意見とは違うその発言の一部を捉えて不買運動するというのは、むしろ不買運動をしている人の背景に何か意図を感じますね。

そんなこと言ったら、私にCMが来なくなってしまいますね。もとよりCMオファーが来たことありませんが・・・・・
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編集部より:この記事は、前横浜市長、元衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2020年8月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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中田 宏
元衆議院議員、前横浜市長

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