日本の観光施設には「伸び代」がいっぱい

2020年12月24日 14:00

秋田にある有名な温泉に行ってきました。GoToトラベルの利用で、宿泊費は実質半額。東京からにも関わらず、コロナ差別も無く、暖かく迎えていただきました。白濁する名物の温泉(写真)を貸し切り利用して、夕食は囲炉裏で山の芋鍋を堪能し、大満足でした。

2011年の東日本大震災以来、東北には毎年きていますが、いつも感じるのは東北の人たちは「商売下手」ということです。温泉や食事、そしてお酒。素晴らしいコンテンツがたくさんあり、人情味あふれる人たちに会える魅力的な場所なのに、それをお金に変えること(マネタイズ)が苦手なようです。

今回宿泊した宿も鄙びた風情で、最新の設備ではありませんが、清掃が行き届き、気持ちの良い施設でした。ただ、アルコールの自動販売機は故障していて、お札が使えず買えません。受付に頼んで結局瓶ビールを飲むことになりました。また、売店で売っている日本酒も何の説明もなく素っ気なく置いてあるだけ。スタッフにこちらから聞いてみて、購入することができました。

私のようにあれこれ何でも聞いてみないと気が済まない人でなければ、注文しないまま終わってしまいそうです。

夕食時のドリンクも、お酒の名前と値段が、小さく書いてあるだけ。暗い照明で老眼の人には見えませんし、どれを注文したら良いか、名前だけではわかりません。美味しい地酒を揃えて、説明を付ければ、きっとたくさんの人が注文するのにと勿体ない気がしました。

また、お食事のグレードアップメニューもありません。秋田の特産品の一品料理を追加注文できるようにすれば、客単価アップできるのに、そんな商売っ気もありませんでした。

そんな所が素朴で実直な東北の良さといえばそれまでですが、何だか機会損失がたくさん見えてしまうのです。

これは東北に限りません。日本の田舎の観光地に来ると、いつも思うのは、ちょっとした工夫でもっともっと経営を安定させて、顧客満足度も高められるチャンスがあるということです。魅力的な原石なのに、磨き込みが足りない状態です。逆に考えれば、ちょっとした改善をするだけで、まだまだ大きな「伸び代」があるということ。

コロナ禍で観光業が苦しんでいる今こそ、そんな価値の発見とマネタイズの方法を真剣に考える良い機会だと思いました。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年12月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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内藤 忍
資産デザイン研究所社長

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