人は40代で「見た目が10割」になる

黒坂岳央です。

「顔は履歴書」「40歳を過ぎたら自分の顔に責任を持て」といった言葉がある。これは本当にその通りで、自分自身、40代になって感じることは、「見た目=中身」であると感じることが増えたのだ。

20代、30代前半までは、見た目だけではその人の内面は全然わからないことも少なくない。だが40代からは「見た目が10割」といって差し支えないと感じる。

Masafumi_Nakanishi/iStock

外見=中身

よく聞く話に「人を外見で判断してはいけない。しっかり中身を見なさい」というものがある。自分はこの言葉をずっと信じて生きてきたので、多少外見に違和感があっても「見た目で判断してはいけない。内面を見てから判断しよう」と考えてきた。しかし、数々の経験を経て40代以降で外見と中身が大きく違う人はほぼ皆無と感じるようになった。

ある日、学校で親子が集まる場があったのだが、そこに金髪で長髪、パッと見で暴走族のような保護者がいた。少々近寄りがたい雰囲気を醸し出していたが、外見では判断できないと考え直した。しかし、この人物は自分の子供に「お前さっさとやれよ。しね!」と暴言を吐き、子供も怒られて怯えている様子だった。

暴力的な雰囲気を醸し出す格好の人は内面も暴力的な事が多いし、体型や肌が不健康な人は食事や運動習慣などに問題がある傾向がある。小汚い格好をする人は外見に無頓着な内面の表れと判断されてしまう。

そして人が外見で判断されてしまう要素は「顔」である。物腰柔らかく、性格も柔和な人は表情も笑顔で人懐っこい。しかし、口を開けば愚痴不満悪口ばかりの人は、表情も不機嫌でパッと見で近寄りがたい印象を受ける。生まれつき、顔が整っているかどうかではなく、性格、人生、習慣が顔に出ているように感じてしまうのだ。

注意したいのは、中年男性は結婚をするとあまり見た目に気を使わなくなる人が増えると感じる。でっぷりしたお腹に無精ひげで、ルームウェアのような格好で足元はクロックス、みたいな姿で運動会に現れる人もいる。これも外見に無頓着な内面が表に出ている状態であり、周囲にはどうしてもだらしない印象を与えてしまう。

年齢を重ねてからは、服装や体型を意識して整えることの重要性はますます高まる。中年からは意識して見た目に気を使うべきなのだ。

話しかけられる人、話しかけられない人

これは自分の知人がいっていた言葉だが、「中年になってから男一人で歩いているだけで警戒されるんだよね。周囲から見たら不審者扱いだよね」と苦笑混じりにそういった。これはその人個人が良い悪いの問題ではなく、社会的にはどうしても見た目で判断されてしまう。

自分は毎日、子供二人を連れてスーパーへ買い物にいくが、「かわいかねえ、何歳なの?」とちょくちょく話しかけられる。また、先日、大阪のスパワールドへ子供を連れて行った時には「子供から目を離したら危ないで」と知らない人から注意を受けた。「子連れの父親」というシグナルが伝わることで、周囲は自分に対する警戒感が薄れて話しかけてくるのだろう。だが仮に自分一人で行動していたなら、筆者に話しかけてくる人など皆無である。自分も周囲から見た目で判断されているのだ。

旅行先のホテルに「ドレスコードあり」のレストランがある。正直、面倒と感じる人は少なくないだろう。しかし、これは「ドレスコードに従うなんて面倒くさい」と感じるような人をフィルタリングし、「郷に入っては郷に従え」を理解し、場の雰囲気を壊さないようなお客さんだけに利用してもらえる効果があるのだ。40代以降は見た目を整える手間を惜しまないことが重要なのである。

 

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ビジネスジャーナリスト
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。本業の傍ら、ビジネスジャーナリストとしても情報発信中。