東京株式市場の示すもの

2011年03月15日 14:00

昨日来、東京株式市場の動向を注視している。ネットでは日本や日本人が今回の災害に対し動じることなく平静を保ち、規律を順守している事を賛美する論調が多い。海外有力メデイアの同様の論調も紹介され人気に成っている。

今回の惨禍は地震とそれに伴う津波によって引き起こされたものであり、日本や日本人は被害者である。従って、日本に対し海外メデイアが好意的な成るのは当然の事である。

一方、巨額の投機資金が流入する市場は、こういうウエットで情緒的な情報が全て削ぎ落とされ、畢竟、売り、さもなくば、買いの冷徹な世界である。

もっと露骨に言えば、社交辞令でなく本当に日本の将来を確信しておれば、株価は一旦は下げるがやがて切り替えし値を戻す展開と成る筈だ。

逆に、本心では日本の将来は絶望的と確信しておれば暴落を続ける事になる。

昨日来、そして今日の株価チャート診る限り暗澹たる気分に陥る人間は私一人では無い筈だ。

株価チャート

http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=998407.O&ct=w

株価チャートー1

http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=998407.O&ct=b

福島原子力発電所のメルトダウンは何とか防げそうだが、東京株式市場のメルトダウンは日経平均9,000円の底をぶち破り何処までも落下して行きそうな勢いを感じる。

震災の後、数多くの日本や日本人を賛美する論調に我々日本人は根拠のない自信を持ち舞い上がったのではないだろうか。そして、今回株式市場での暴落で冷や水をかけられた様な気がするが。

冷静に考えれば、今回の震災がなくても日本は大きな問題を抱えている。失われた20年。出口の見えない債務問題。そして、何より、かくも悲惨な状況の根本原因である、脆弱な政治とリーダーシップ不在のリーダー達。

株式市場が我々に教えてくれるのは、日本人の優秀さや美徳は認めるとしても、日本が今直面する問題は最早そのレベルではないと言う事であろう。

今は被災者の救済や、福島の原子力発電所事故の現場対応に全力を傾注すべきと思う。

しかしながら、現政権が希望する様にこのままずるずる、復旧復興も今の体制を継続するなら、市場は失望し、株式市場のメルトダウンは間違いなく起こると思う。

今こそ日本人は市場の声に対し、真摯にそして真剣に耳を傾けるべきと思う。

山口 巌

アゴラの最新ニュース情報を、いいねしてチェックしよう!

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑